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ギフト店経営は業績アップ ソーシャルディスタンスで気付いた人との絆

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コロナで厳しいビジネスジャンルも多いが…

 新型コロナウイルスの第一波を何とか乗り切り、緊急事態宣言がじょじょに解除されているが、経済的に厳しい状況に追い込まれている人は少なくない。困難に直面しギスギスしがちななかにありながら、意外にも人と人との絆の強さを感じた人もいる。フルーツギフトショップを経営するビジネスジャーナリストの黒坂岳央さんだ。黒坂さんに聞いた。 5月20日現在の新型コロナウイルス関連倒産の全国発生状況(帝国データバンク提供)  新型コロナウイルスそのものに肉体的・精神的なダメージを受けている人も多いでしょうが、それ以上といっても良いほど経済的なダメージを受けている人も多いですよね。マスクや消毒液などコロナの前より動いている商品もありますが、大型倒産もあり解雇や雇い止めなどで多くの人がダメージを受けていると思います。  それに伴い、医療従事者や感染者を差別したり、“自粛警察”が現れたり。ギスギスした空気が広がり“分断”が懸念されています。「物理的距離が心の距離」「遠くの家族より近くの他人」ともいいますね。ソーシャルディスタンスをとり物理的に距離をとった結果、人の心は離れてしまっているのでしょうか。  いや、そんなことはない、と私は思っています。私は「水菓子 肥後庵」というフルーツギフトショップを経営しているのですが、そのビジネスを通じて、物理的には分断されても心の寄り添いはなくならない、むしろ強まっている、と実感しています。

母の日の「フルーツ&カーネーション」の売り上げは例年の4倍以上

 「水菓子 肥後庵」は通常、母の日やバレンタインデー、お中元・お歳暮などのギフト需要で成り立っています。5月第2日曜日は母の日ですし(2020年は5月の1か月間を“母の月”とするキャンペーンが行われていますが)、「今年は自粛ムードで大変な落ち込みになってしまうのではないか」と心配していました。ところが、驚いたことにコロナ禍の自粛が本格化してから、売り上げは昨年の数倍に伸びているのです。  これは“たまたま”というものではないと思っています。今年からネット広告に力を入れたことも後押ししているとは思いますが、むしろ新型コロナウイルス感染防止のためのソーシャルディスタンスをとらなければならない今だからこそギフト需要は伸びているのだ、と確信しています。それはお客様にご利用いただいている「一筆箋」に表れていました。  当店ではフルーツギフトに一筆箋(メッセージカード)を添えることができるのですが、多くの方が贈り先へのメッセージとして「本来は直接会ってありがとうの気持ちを伝えたいけど、今年は果物ギフトに想いを伝えてもらいます」とか「外出できないだろうから、食の娯楽を楽しんでね」という趣旨のメッセージを寄せていました。会えないけれども相手を想う、会えないからこそ想いを伝えたい――そういう贈り手の心を強く感じました。そう思う人が多かったからこそ、私のショップの売り上げは上がったのです。母の日の「フルーツ&カーネーション」の売り上げは例年の4倍以上になりました。

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