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マッキンゼーに聞く「コロナ不況と自動車業界」。“開発投資”はどうなる?(市況・EV編)

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BUSINESS INSIDER JAPAN

国内メーカーにとって、危機は変革の好機

小田原氏:(コロナの影響ははじまったばかりで)この数カ月では大きく数字に現れてはいないが、第1四半期の数字が間もなく各社から出てくる。厳しい状況になっている可能性が高いと予想する。 もちろん、だからといって投資はゆるめられない。 とれる手立てとしては、複数の企業で合従連合していくことだ。同じ技術へ投資するのであれば、複数の企業で協力しようという動きが増えてくるのではないか。

2020年後半に「共同開発」の動きが加速

── 開発体制で企業間連合を組む動きが顕在化するとして、いつごろに? 小田原氏:投資業界関係者と話すなかでも、(彼らも)そのタイミングを見ている。おそらく、2020年度後半にかけて、水面下からそういう話が浮上してくるのではないか。 EVや燃料電池はすでに提携を発表している企業もあるし、データ領域でも異業種提携を発表している例がある。 各社の個性、特徴を保つために「テクノロジーは一緒にやるが、サービスは別々に開発する」といった開発手法になるだろう。一方、(部品や技術を供給する)サプライヤーは、業績の悪いところは持たなくなるところも出てくる。 アンドレ・ロシャ氏:補足すると2つの要因がある。1つは、日本のプレーヤー(メーカー、サプライヤー)にとって、前向きに捉えれば、「どこに投資するか」のより賢い選択ができるようになるということ。 日本の会社は(これまで)エンジニアリングが非常に強かった。(言わば、傾向として)エンジニアがどこに投資するかを決める、テクノロジー主導型だった。 そうしたなかでは、「ユーザーが何を求めているか」の視点(マーケットインの視点)が弱まりがちだ。 日本の企業が(コロナ禍で)大きなステップをとれるとすれば、今あるR&Dの予算をもっと上手く使っていくことだ。 もう1つは体系的なポートフォリオのマネジメントプロセスがある。ファクトベースで、研究開発のポートフォリオを決めなければならない。 (日本企業のなかでの)プロダクトマネージャー/PMの役割をどうするかが重要だ。PMは本来、今後の製品発売に関するビジネスオーナーだ。マーケティング視点、顧客視点で(意思決定し)動いていくということが、日本メーカーの改善点になる。 ※後編「マッキンゼーに聞く「自動車のシェアリングが死なない」理由…3年後が読めない時代の危機感 (シェア・製造編)」に続く (文、聞き手・伊藤有)

伊藤 有

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