『おむすび』“サッチン”山本舞香の痛ましい過去が明らかに ギャルマインドが繋いだ友情
歩(仲里依紗)の神戸への帰郷、翔也(佐野勇斗)を米田家に招いての「地獄のお好み焼きパーティー」の開催など、今週も賑やかだった『おむすび』(NHK総合)第9週。週タイトル「支えるって何なん?」が示す通りに、支える側と支えられる側の関係性とその難しさが描かれた。その象徴と言えるのが、結(橋本環奈)と翔也。結は社会人野球選手としてメジャーリーガーになる夢を追う恋人の翔也を栄養士として支えるため、専門学校に入学し、1週間の献立を考案したが、翔也には全く足りてはいなかった。第45話では、結が沙智(山本舞香)に支える相手のことを分かっていなかったと吐露する。 【写真】結(橋本環奈)、サッチン(山本舞香)らの記念すべきプリ撮影 2人のシーンは朝、沙智が教室に入ると結が一人机に向かっているところから始まる。この第45話では、第9週の序盤でインサートされた沙智が高校時代にインターハイの女子1500mで優勝し、オリンピック候補に選ばれる実力者だった過去から、なぜスポーツ専門の栄養士を目指すことになったのかが、沙智本人の口から明かされることになる。 沙智は高校時代、厳しい指導の影響から、摂食障害になってしまっていた。摂食障害とは、食事に関する行動で異常な状態が続く症状で、食べすぎたり逆に食べられなくなってしまったりもする。沙智は練習中に倒れて病院に行き、そこでの検査で疲労骨折が分かり、骨密度の低下、貧血などの症状も発覚し入院していた。それから沙智は、自分のような思いをする人を減らすためにスポーツ栄養士を志すようになった。 「一日でも早く現場に出て、未来ある若いアスリートたちを守って支えたい」と夢への思いが人一倍強いからこそ、初日からギャルメイクで登校してくる結や開業医の娘で生粋のお嬢さまである佳純(平祐奈)が沙智にとっては遊び半分に見えてしまったのだろう。けれど、一切心を開くことのなかった沙智は、結へ自身の過去を話すようになった。それは、挫折をしてもなお消えることのない結の支えたいという思いが本物だと認めたからだ。結にとって、それは好きなことを貫くギャルマインドである。