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理系のお父さん・お母さんのためのかけっこ講座 速く走るための“リズム感”を手に入れよう!

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REAL SPORTS

パワーを最大限に発揮する最重要項目は「タイミング」

人間の動作は脳から命令が発せられてからどんなに速くても0.1秒はかかるといわれています。陸上のフォルススタート(フライングスタート)の機械判定もこのデータをもとにスタート音から0.1秒以内にスターティングブロックに一定の荷重の反応があるとフライングの判定をするように設定されています。 0.1秒が人間の限界かどうかはともかく、鍛え込まれたアスリートでも脳からの電気信号が手や足を動かし、運動になるまでにはタイムラグが発生することは間違いありません。 子どもたちの中には、「どうにもリズム感が悪い」「手と足の動きがバラバラ」という動きをしているように見受けられる子がいると思います。 大人はついつい、外から見た感覚で「ハイッ、いまっ」「ここで力を入れて!」などと声に出してタイミングを伝えようとしますが、外から見た「いま」と子どもたちが動かなければいけないタイミングには当然ズレがある上、声に気をとられてしまうこともあり、こうした指導はかえって子どもたちの混乱を呼びます。 では、速く走るために「全身の動作を合わせるタイミング」を獲得するためにはどんな練習が有効なのでしょう?

リズム感は身体の重さを感じることで養える

物理的には「斜め前への重心移動」と「バネを使って跳ねる力」が重なった瞬間が、もっと推進力を効率的にえられるタイミングということになります。 人間の身体でこの感覚を得るためには、タイミングを“リズム感”で捉える必要があります。リズム感というと、「天性のもの」「センス」のように思えますよね。「ダンスが苦手な日本人にはリズム感がない」なんて非科学的な言説も目にしますが、これは大きな間違いです。 ここでいう“リズム感”を要素分解すると、1.重さを感じる力、2.身体の協調性、3.動作の先取り、4.インパクトと脱力の4つに分けられます。 走るために重要なのは、弾むようなバネの動き、つまり「縦のリズム」です。縦のリズムを獲得するためには、重力や自重を感じながら身体の各部位を連動させて動く必要があります。さらに速く走るには、斜め前方向への重心の移動を見越した動作の先取りも必要で、推進力を最大限に高めるためには、「斜め前への重心移動」と「バネを使って跳ねる力」が重なる瞬間に爆発的な力を加える必要があります。 リズム感について子どもたちに説明するときによく使うのは、「全身をメトロノームにしてみて」というフレーズです。一定のピッチで振り子のようにリズムを刻むメトロノームになりきることで、リズムと身体の重さ、重力を感じられるようになるのです。具体的な練習方法としては、身体全体を振り子のように揺らして重さを感じながらタイミングをつかんでいくものがあります。身体全体が難しければ、まずは腕だけを振って腕の重さを感じる練習から始めるのも良いでしょう。

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