ゲーム機のコントローラーで操作…「レベル2」自動運転バス 福井県越前市、10月21日から実証実験運行
福井県越前市街地で10月21~26日に実証実験として運行する自動運転バスが10月3日、越前市役所前で報道陣に公開された。ハンドル、アクセルやブレーキのペダルはなく、走行を制御するための衛星利用測位システム(GPS)アンテナとセンサーを車体外部に搭載。「レベル2」の実験では運転手を配置し、ゲーム機のコントローラーのような操作器で障害物回避などに対応する。 導入するのはフランス製の電気自動車(EV)バス「アルマ」で、本年度は操作の一部を手動で行う「レベル2」で運行する。 車体上部のGPSアンテナを介して、設定したルートを最高時速18キロで走行。正確な位置を把握したり、歩行者や駐車車両を感知したりするためのセンサーが前後と側面の計8カ所に付いている。 立って乗る運転席スペースには、前後の死角をとらえるカメラ映像のモニターと、速度や傾きを表示するパネルがあるだけ。操作器には、実際の家庭用ゲーム機のコントローラーが活用されているという。 車両規格は定員10人で、乗客席は中央に向き合う形で前方と後方、右側に配置されている。本年度の実証実験では乗客8人分の座席を使い、事前予約に応募した市民らが乗り心地を確かめる。 自動運転車両を一般車道で運行する県内初の事業で、同市とNTT西日本福井支店、福井鉄道が共同で実施。ハピラインふくい武生駅-総社大神宮の約1・2キロを巡回する。5年計画の中で対象を武生駅-北陸新幹線越前たけふ駅を含む市内3区間に増やし、特定条件下でシステムが自動運転する「レベル4」を目指す。
福井新聞社