子どものいない40代女性たちは、なぜこんなに苦しく、生きづらいのか
「子どもがいるからといって幸せとは限らない。頭では理解しているけれど…」。 「子どもがいない」人たちにかかる無言の圧力。 女性たちの本音を聞き続けてきた、マダネ プロジェクト代表のくどうみやこさんがハフポスト日本版に寄稿しました。 【文:くどうみやこ 編集:榊原すずみ/ハフポスト日本版】 ---------------------------- 子どもがいない。 ただそれだけなのに、どうしてこんなに苦悩を抱えている人が多いのだろう。 その答えを求めて、子どものいない女性たちの本音を聞き続けている。
「子どもがいない」人たちにかかる無言の圧力
私が主宰する「マダネ プロジェクト」では、子どものいない女性が本音を語れる場を提供している。参加者の中心層は40代。年齢的に子どものいない人生を歩み始める世代だ。 ひと口に子どもがいないといっても、個々に背景や事情が異なるため、その思いを一括りにはできない。子どもがいないことを全く気にせず、自分の人生を謳歌している人もいれば、子どもを持てなかったことをなかなか受け入れられずに絶望感から抜け出せない人もいる。ただ、子どものいない理由は違っても共通しているのは、一様に「子どもがいないと肩身が狭い」と口にすることだ。 多様な生き方を尊重する現代において、結婚や子どもの有無で人に、人生に優劣はない。ただライフコースに違いがあるだけなのに、少子化の加速によって「子どもがいない」人たちに無言の圧力がかかっていることは否めない。 とくに子どものことでプレッシャーやストレスを感じやすいのは、女性だ。もちろん、子どもは一人で作ることはできないので、子どもを持つ/持たないは男女同じだけれど、子どもを産む/産まないは女性特有のため、干渉を受けやすい。 子どもを望む人が好きなタイミングで100%産むことができる。もしくは、40歳を過ぎたら全員一律で妊娠・出産をすることは叶わないなど、産む、産まないの線引きがはっきり決まってしまっていれば、悩みは半減するのかもしれないけれど、現実はそうはいかない。