ダノンザキッドがひと叩きするローテを選択した理由 【弥生賞ディープインパクト記念】
牡馬クラシックの最有力候補が始動する。皐月賞トライアル「第58回弥生賞ディープインパクト記念」(G2・7日・中山・芝2000メートル)に、昨年の最優秀2歳牡馬・ダノンザキッドが登場。無敗で前走のホープフルSを勝ち、現段階では実績面で他馬を一歩リードしている。休み明けだが、仕上がりも良く、前走で舞台も経験済み。ここを勝って、土つかずのまま、主役として本番に挑む。 ◇ ◇ ◇ 今週からトライアルが始まり、クラシック戦線がいよいよ本格化する。皐月賞の前哨戦・弥生賞ディープインパクト記念から始動するのは、2歳王者のダノンザキッドだ。同じホープフルS勝ち馬で、2019年のサートゥルナーリア、20年のコントレイルはともにぶっつけ本番で皐月賞を制したが、こちらはひと叩きするローテを選択した。 「この馬は1度使った方が絶対にいいと思うんです」と安田隆師は前哨戦に出走する必然性を感じているようす。年明けの段階では弥生賞ディープ記念か若葉Sの両にらみだったが、「使ってから短期放牧を挟みたいのでここから。若葉Sではそれが無理ですからね」と、ゆったりとした出走間隔に重きを置いた。 休み明けだけに、仕上がり面は気になるが、1週前追い切りでは併走馬を7馬身差突き放し、圧巻の動きを見せた。またがった川田が「順調なのが何よりです」と好感触を口にすれば、見守った安田隆師も「しっかりと動けていましたね。いい状態で挑めそうです。ここまで負けていませんし、無敗のまま次に行きたい」と4連勝をにらむ。 中山・芝2000メートルも前走ホープフルSで結果を出しており、死角は少ない。ここも通過点にして、牡馬クラシックの王道を突き進む。
中日スポーツ