手を使わずに履けるNIKEのスニーカーが画期的。障害がある人にもやさしいデザイン
NIKEが、手を使わずに脱ぎ履きできるスニーカーを発表しました。靴紐やマジックテープはなく、足をスポッと靴の中に入れるだけで履くことができます。足や手に障害がある人などにも、やさしいデザインです。【BuzzFeed Japan / 冨田すみれ子】
手を使わないで履ける?どんな構造?
このスニーカー「ナイキ ゴー フライイーズ(NIKE Go FlyEase)」は、現在、特許を出願中という、ある「仕掛け」によって手を使わずに脱ぎ履きすることができます。 この靴の鍵は、靴の中央にちょうつがいとして設置されている「双安定性ヒンジ」と「テンショナー(張力調整装置)」。 これによって、靴がパカッと開いたり、閉じたりします。 テンショナーは、かかとの後ろ部分についている大きなバンド状のものです。 これまでも、障害があるアスリートからの意見を取り入れ、履きやすいスニーカーをデザインしてきたNIKE。 今回は、遂に完全にハンズフリーで脱ぎ履きできるデザインが考案されました。 障害がある人だけでなく、妊婦さんや、赤ちゃんをだっこした親、いつもたくさん荷物を持っている人、忙しい人にも便利です。 コロナ禍では、靴に触れなくて良いのも安心です。 NIKEはこのスニーカーの発表にあたり「様々な利用者の、できるだけ幅広く活動的なライフスタイルに対応するということを目標としています」と述べています。
「いつもはシューズを履くのにとても時間がかかる」
NIKEによると、イタリア人車いすフェンシングチャンピオンのべべ・ヴィオさんは、こう語っています。 「いつもはシューズを履くのにとても時間がかかります。ナイキ ゴー フライイーズがあれば、足を入れて、その上に体重をかけるだけで大丈夫」 「これは障がいのあるアスリートに限らず、あらゆる人のリアルな生活にも活用できる新しいテクノロジーです」
NikeのYouTubeチャンネルでは、デザイナーらがこのスニーカーのデザインを考案した際の、試行錯誤の様子が語られています。 プロトタイプを作る過程では、計算を重ね、たくさんのスニーカーを切断したり、かかと部分にゴムを着けたりと、研究が重ねられたといいます。 「ナイキ ゴー フライイーズ」は3つの色で展開。 2月15日から一部のナイキ メンバーに招待制で発売を始め、その後、2021年後半に一般販売予定ということです。値段は税抜きで1万3000円。