24年前にもあったサヨナラインフィールドフライ事件
巨人のフランシスコがルールを知らなかったのか。それとも審判の不始末だったのか。 4日、広島―巨人戦で起きたサヨナラインフィールドフライをめぐって大きな議論が巻き起こっている。問題のプレーはこうだ。2-2の同点で迎えた9回1死満塁。大瀬良の代打・小窪は、マシソンの149キロのストレートを打ち損じてポーンと真上にフライを打ち上げた。三塁と二塁の塁審は、少し遅いタイミングだったが右手を上げてインフィールドフライを宣言したが、球審は追随してアクションを起こすことはなかった。 三塁の村田と一塁のフランシスコは、この打球をお見合い、2人の狭い空間にポトリと打球が落ちた。転がったボールをフランシスコが拾いあげてホームべースを踏み、遅れて野間がホームを踏んだため、球審の福家は右手を上げてフォースプレーが成立したかのようにi一度はアウトを宣告した。だが、広島の三塁コーチの石井と、緒方監督が猛抗議して判定が覆され、野間のサヨナラホームインが認められた。 インフィールドプレーとは、故意落球からの併殺を防ぐためのルールで、無死もしくは一死一二塁、満塁でバント以外で内野飛球が打ち上げられた場合に宣告され、打者は、その時点でアウトとなる。つまり塁審が宣告した時点で打者の小窪はアウト。ただインフィールドフライは、ボールデッドではなく、インプレーのため、落球した場合は、走者へのタッチの義務が生じる。 野球規則2・40によると、インフィールドフライが宣告された飛球が捕られれば、走者にリタッチの義務が生じるが、落とした場合は、ボールインプレーのため、走者は離塁しても進塁してもよい。とされている。つまり、ボールを拾った時点で余裕のあったフランシスコが野間にタッチさえすれば良かったのだが、フォースプレーだと勘違いしていため野間の生還が認められたのだ。 原監督の抗議は、球審のコールがなかったことによって、内野手がインフィールドフライであったことを理解していなかったことを追及したものであったのだが、ルール上は、審判の誰か一人でも宣告をすればインフィールドフライは成立することになっている。では、この場合、何をどうすればよかったのだろうか?