「痛い 熱い 苦しい」「凄まじい」実際に体験した人が語る熊スプレーの威力。熊対策で不幸な事態を回避するためのテクニック
ニュースなどで頻繁に目にするようになったクマと人との遭遇。人間の生活圏内での出没情報も聞かれるようになった今、自然と親しむ釣り人は、どのような対策ができるのか? 北海道在住で、渓流などの釣りを楽しむアングラーの実例を紹介しよう。 ※以下に紹介する対策は個人が実践するものであり効果を保証するものではありません。また、記事を参考にする場合は、各個人の責任のもと実践して下さい 【画像】「痛い 熱い 苦しい」「凄まじい」誤射して僅かに被っただけで大惨事だった熊スプレー
秋の釣りシーズンを安全に楽しむために。ヒグマ対策の実例を紹介
北海道民ならではの感覚だと思いますが、スーパーの鮮魚コーナーに秋刀魚が並び始めると秋の訪れを感じます。最近は秋刀魚の価格が高く、数年前のように「安いから秋刀魚にしよう!」と食事のメニューを簡単に決められずにいる北海道の小川貴恵です。 前回、ホイッスルとクマ鈴のお話をさせて頂きましたが、今回は恐らく装備率が低く購入を迷いがちなクマよけのスプレー(以下、クマスプレー)についてお話させて頂こうと思います。秋のシーズンを楽しむために装備品として購入を考えている方の参考になれば嬉しいです。
「クマスプレーは生存への分かれ道」
ちょっと大袈裟に聞こえるかも知れませんが私がクマスプレーについて聞かれたら上記のように答えるでしょう。ヒグマを見つけたり遭遇した場合は、速やかに対処しないと命に関わる事があり、その緊迫した状況においてクマスプレーはヒグマとの距離を保ちつつ攻撃を回避出来る可能性が高いのです。
クマスプレーってどんなもの?
説明書通りであれば『圧縮した唐辛子エキスの強力な威力でクマを撃退することが出来ます!』となりますが、クマスプレーを持っていても、ヒグマに向けて噴射した経験がある方は少ないでしょう。ましてやその威力を肌で感じた人はあまりいないのではないでしょうか? 何度か誤射して僅かに被った事がある私の経験から説明すれば「痛い、熱い、苦しい。凄まじい威力だよ」と伝えるでしょう。特に目や吸い込んだ喉の粘膜部分、液体が直接付着した皮膚は、もがき苦しむほどの痛みでごく少量の誤射でも1~2日苦しみました。 催涙ガスの強い部類。そんな刺激の強い液体をヒグマの毛で覆われていない鼻、目、口などのいわゆる粘膜部分を目掛けて噴射し、苦痛を味あわせる事によりヒグマからの攻撃を回避するものがクマスプレーなのです。 YouTubeに海外の動画などで実際にクマスプレーを噴射し撃退に成功しているものがあり効果を確認することが出来ます。