Yahoo!ニュース

IDでもっと便利に新規取得

ログイン

BMW「S 1000 XR」これぞスーパースポーツ・アドベンチャー! S1000RR直系のエンジンを持つ魅惑のマシン【試乗インプレ】

配信

  • この記事についてツイート
  • この記事についてシェア
webオートバイ

「S1000」の名に見合うスポーツポテンシャル!

新しいS1000XRのエンジン、フレームの母体は現行型のスーパースポーツマシンS1000RR。レイアウトこそ旧S1000XRと似ているものの、肉抜きや肉増し、形状変更を行って剛性バランスを一新。S1000RR同様、芯が通ったような節度としなやかさの両立を目指したものだ。 BMW「S 1000 XR」の写真を見る! エンジンもシフトカムの省略など、内部を大きくリファイン。加えて電子制御ライディングアシスト群を司るECUも進化。外観イメージは踏襲しているのでさほど変わっていないように思うかもしれないが、実は、ベースから全てが違っている。 アドベンチャーだが、キャラクターとしては純粋な舗装路専用モデル。アップライトで大きなハンドルやスタンディングポジションでもホールドしやすい操作系は、荒れた舗装路で楽に車体を押さえ込み、切り返しを楽にするためのもの。そう割り切った方がいいだろう。ただ、スーパースポーツやビッグネイキッドでダートを走るより悪路走破性ははるかにいい。 試乗車は、電子制御サスのダイナミックESA Proを搭載。サスペンションモードをすごく快適な「ロード」にしていながら、スポーツネイキッドをしのぐようなペースでも走れる。しっかり減衰を締め気味にする「ダイナミック」にしても、荒れた路面で嫌悪感を感じるような突き上げはない。プリロード設定を「オート」にしておけば、積載やタンデムに合わせて変化してくれるので便利。エンシンが掛かった状態でタンデムライダーが座ると車高も上がる。 エンジンはS1000RRと違って、駆動カムを切り替えるシフトカムが省かれている。そもそもRRのように超高回転域のパワーは必要ないから、スムーズにトルクを発する充填効率のいいカムプロフィールでいい。コストダウンではなく、純粋にムダを排したのだろう。 エンジンの吹けは軽いが、力量感はRRの排気量を100ccほど上げたような印象。徹底的に調教された従順な応答が魅力だ。100km/h・6速だと4100回転。RRより200回転ほど低いにも関わらず、ダッシュ力、粘り、ともにずっと力強い。 ちなみに120km/hで6速だと4900回転。先代のエンジンは5000回転あたりからハンドルなどに硬めの振動が出ていたが、新型XRはそれが和らいだおかげで、静かでマイルドな走行フィールになっている。 だが、高回転まで回せば、そこは165馬力。試乗車にはダイナミックESAが装備されていたが、この賢い足回りと丈夫な車体に支えられ、余裕をもって超高速コーナーをブレなく切り返すことができる。タイトな峠道でも大きなハンドルを使って敏捷に動き、ハードなスポーツランまでこなせるのだ。 新型S1000XRは、アドベンチャーの気楽な操作、快適な乗り心地を手に入れてはいるが、基本はハイレベルなツーリングスポーツ。本気を出せば、ただの穏やかなツアラーではないのだ。

宮崎敬一郎

【関連記事】