【秋華賞を占う】オークス馬チェルヴィニアと桜花賞馬ステレンボッシュが再激突 レガレイラ出走なら怖い存在に
[GⅠ秋華賞=2024年10月13日(日曜)3歳牝、京都競馬場・芝内2000メートル] 15日のGⅡローズSが施行されて、秋華賞トライアルが終了。本番には桜花賞馬、オークス馬が参戦を予定しており、好メンバーが一堂に会する。飛び抜けた存在が見当たらない今年は、ハイレベルの混戦ムードと言えそうだ。 現段階での主役は、オークス馬のチェルヴィニア(木村)。予定外の乗り替わり(ルメール落馬負傷のため)に加えて、大外枠がこたえたGⅠ桜花賞こそ13着に大敗したが、樫の舞台で即座に巻き返し。豪快に差し切った前走の走りが本来の姿であり、桜花賞馬ステレンボッシュをきっちりと沈めた決め手は、世代トップと言い切れる。6月末の時点で直行ローテが明言されて、9月15日に美浦トレセンへ帰厩。これから本格的な調整が開始される。1600メートルから2400メートルまでの距離に対応。2000メートルはもちろん問題なく、自在の立ち回りができるタイプ。初となる京都の内回りコースにも柔軟に対処できるだろう。 ステレンボッシュ(国枝)は牝馬2冠制覇には至らなかったが、前走のGⅠオークスでも好勝負を披露。デビューから6戦は<3・3・0・0>とオール連対を果たしており、とにかく手堅い。毎回確実に勝ち負けに持ち込んでいるのは総合力の高さがあればこそで、場所、ペースを問わずにきっちりと能力を発揮してくる。今度も大崩れはしないはず。 ローズSを快勝したクイーンズウォーク(中内田)も侮れない。本番に良化の余地を残した状態で、ローズSを差し切り勝ち。順調にいけば、相当な上積みが計算できそうだ。春の時点から「本格化は秋以降」と目されていた素材。今春時点での前述2頭との差をどれだけ詰められるか楽しみ。 出否未定ながらも、駒を進めてくるようなら無視できないのがレガレイラ(木村)だ。5着に敗れたローズSで見せつけた末脚はメンバー最速の33秒1。位置取りの差による敗戦で、明らかに力負けではなかった。牡馬相手に力走した皐月賞、日本ダービーを忘れるわけにはいかない。 クリスマスパレード(加藤士)は芝のステージに戻ったGⅡ紫苑Sでレコード勝ち。高速馬場を考慮すると、1分56秒6の走破タイムはうのみにできないが、スピードの持続力は一定の評価が必要だ。内回り向きの機動力を存分に生かし切れれば。
東スポ競馬編集部