【毎日王冠】道悪想定でサトノインプレッサが急浮上 馬場適性から3頭に絞れるレース
開幕週でも差し届く
今週末から限定的ではあるものの、ようやく観客の入場が再開。大声で声援を送ることはできないが、熱気溢れる本来の競馬場のあるべき姿が帰ってくる。そうした中、10月11日(日)に東京競馬場で行われるのは天皇賞・秋に向けた重要な前哨戦、毎日王冠(GII・芝1800m)。 【京都大賞典 2020予想】京大式!有力馬はキセキ、グローリーヴェイズなど!それでも狙ってみたい馬とは? 最大の注目はサリオス。皐月賞、日本ダービーとコントレイルには敗れたものの、世代ナンバー2と言っていい存在。やや手薄なメンバー構成になったが、古馬相手にどのようなレースをするのか楽しみだ。今週も馬場適性の観点から分析、予想を行なっていく。 開幕週となる4回東京開催だが、6月の開催終了後に約39000平方メートルの芝の張り替えを実施。クッション性確保のためのエアレーション作業、シャタリング作業が行われている。JRAの発表では芝の生育は順調、良好な状態となっている。 過去10年の毎日王冠の結果を振り返ると、全体的に勝ちタイムは速く、2018年は1:44.5、2019年は1:44.4と近2年は一段と高速化している印象だ。上がりタイムも32秒後半~33秒後半と速い上がりが要求される馬場となっている。 しかし、開幕週だからと言って完全な前残りではなく、差し脚質が3勝、2着4回、3着3回、追込脚質が3勝、3着2回と好成績。10~13頭の少頭数になることが多いため、よりSペースの瞬発力勝負になっていると考える。
例年は高速馬場&瞬発力勝負
では、馬券に絡んでいる馬はどのようなタイプに分類できるのか、過去3年で馬券圏内に絡んだ8頭(アエロリットが2回絡んでいる)について詳しく調べてみた。 2017年の1着馬リアルスティールは、超高速決着に強いタイプではないが、東京コースにおけるSペースの瞬発力勝負に強い中距離馬。2着サトノアラジンは高速馬場の瞬発力勝負に強いが、トップスピードの乗るまで時間がかかるのでM~Hペース向き。3着グレーターロンドンは持ち時計こそなかったが、瞬発力勝負で結果を残してきた馬だった。 2018年は、安田記念で1:31.3、クビ差2着と高速馬場での持続力勝負に実績のあったアエロリットが逃げ切り。2着には持ち時計こそ特出すべきものがなかったが、瞬発力タイプのステルヴィオが追い込んで2着だった。3着には、不良の菊花賞を勝っていたとはいえ、新潟2000mで1:56.9という持ち時計のあった持続力タイプのキセキが粘り込んだ。 そして2019年勝利したダノンキングリーは、日本ダービー2着時のように持続力勝負にも対応できるタイプだが、共同通信杯では過去10年で2番目に速い1:46.8で勝利、上がり32.9と高速決着の瞬発力勝負にも実績があった。3着インディチャンプは、安田記念で1:30.9という超高速決着で上がり32.9を使って勝利するなど、高速馬場の瞬発力タイプに分類される。 このように、8頭中5頭が高速決着に対応した実績があり、その5頭中3頭が瞬発力勝負に強いタイプだった。ただ、今年は残念ながら台風の影響により週中から連日の雨が降り、渋った馬場でのレースとなりそう。これらのデータとともに道悪適性も考慮して予想を組み立てたい。