岸田首相が会見 臨時国会が閉幕(全文3完)衆院10増10減、法に基づき取り組む想定
衆院小選挙区の10増10減、予定通り進めるのか
京都新聞:京都新聞の国貞と申します。選挙関連なんですけれども、1票の格差を是正する、いわゆる衆院小選挙区の10増10減についてお伺いします。総務省は先月、2020年国勢調査の確定値公表を受けて試算した衆議院の都道府県定数を明らかにしました。人口の多い東京など、首都圏を中心に5都県で定数が10増える一方、宮城とか滋賀とか、あと総理の地元である広島とか、10県では各1ずつ減るということになるため、地方の声がより国政の場に届きにくくなるのではないかというような指摘もあります。 先日、自民党のほうでも会合で、3増3減という、そういう案も出たようですけれども、総理は10増10減の定数配分を予定どおり次の衆院選に向けて進めるべきだというふうにお考えでしょうか。 それと併せて、地方選出の国会議員が減っていくということになれば一段と過疎化が進んだり、都市と地方の偏在というものが進む懸念もあるわけですけれども、そのことに、そういう危惧について、総理はどのようにお考えでしょうか。 岸田:まず、おっしゃるように定数についてはさまざまな議論があります。まさに自民党の憲法改正4項目のたたき台素案の1つの、この1票の格差の問題について問題提起したものであると思います。こうした議論はあるんだと思いますが、ただ、政府の立場から言いますと、現行の法律、これをしっかりと履行し対応していかなければならないと思います。 2016年に議員立法で改正された衆議院議員選挙区画定審議会設置法、これでは、大規模な国勢調査が実施された場合の都道府県別定数配分の計算方式として、いわゆるアダムズ方式が規定されている。そして、それを2020年の国勢調査に当てはめた場合に10増10減となって、そして来年6月までに関係審議会が区割り改定案を勧告する、こういったことになっていると承知をしています。政府としては、その勧告に基づく区割り改定法案を粛々と国会に提出するというのが現行法に基づく対応であると認識をしております。 2016年のこの設置法の改正案も議員立法でありますのでさまざまな議論があるのかもしれませんが、政府の立場から申し上げるならば、今言った姿勢で法律に基づいて取り組んでいくことを想定しているということであります。 司会:それでは大変恐縮ですが、あと2問とさせていただきます。江川さん。