【きさらぎ賞】「前走3着以内」「ノーザンF生産馬」が狙い目 データに合致する伏兵は?
クラシックの登竜門
年明けから続く中京開催。クラシックの登竜門・きさらぎ賞も同競馬場で行われるが、中京には芝1800mという距離設定がなく、今年は芝2000mで行われる。たがが200m、されど200m。 【きさらぎ賞 2021予想】有力馬はヨーホーレイク他 中京芝2000mで覚えておきたいデータとは?(SPAIA編) きさらぎ賞のデータ検証に入る前に、京都芝1800mと中京芝2000mとで傾向に違いがあるかどうかを調べてみた(検証範囲は2016~2020年の5年間)。 何か特徴のあるデータが出るのではと期待したが、目立った違いは見つからなかった。それは種牡馬別勝利数にも表れていて、順位こそ少し前後するが、1~5位までの顔触れが全く同じ。回りも距離も違うが、データ的にあまり気にする必要はないのかもしれない。
関東馬が例年以上に参戦
というわけで、いつも通りのデータ分析で問題ないとみて、過去10年の結果を基にして話を進めていきたい。まずは所属と性別だが、牡馬・セン馬が19連対、栗東所属が18連対と極端な数字が出た。 というのも、牝馬も美浦所属馬も参戦数が少ないのだ。牝馬、美浦所属はこれまで1勝ずつ挙げているが、ともに2015年のルージュバックが記録したもの。1勝クラスを勝ったばかり、しかも3か月ぶりで単勝1倍台の支持を受けていたように、この年のメンバーでは抜けた存在だったことが分かる。ちょっと特殊な例といえるだろう。 今年も牝馬の参戦がなく牡馬同士の争いとなったが、場所が中京に変わったせいか、登録の段階で13頭中6頭が美浦所属馬だった。ここ10年で最も関東馬が参戦したのは2012年の2頭。1985年までさかのぼってみても、1986年と2006年の3頭が最高だった。 これまでのデータが参考になるかは微妙で、今回に限っては栗東有利と決めつけない方がいいかもしれない。 続いてはキャリア。最も好成績を残しているのはキャリア2戦の馬。【4-4-1-8】で連対率が5割近くもある。きさらぎ賞は過去10年の平均出走頭数が10頭を下回っているように、少頭数で行われることがほとんど。もまれ込むような厳しい競馬になる可能性が低く、キャリアの浅い馬でも力を発揮できるのだろう。続いてキャリア3戦の3勝、そしてキャリア1、4、5戦の馬が1勝ずつ。キャリア6戦を超える馬から馬券に絡んだ馬は出ていない。 そのキャリア2戦の馬だが、前走で未勝利を使っていた馬は2着が最高着順。キャリア2戦で勝った4頭のうち3頭が2戦2勝、残る1頭も新馬勝ちして、次走で2着だった。2着馬4頭に関しても、2011年のリキサンマックス以外は新馬勝ちし、次走も1着か2着だった。底を見せていないキャリア2戦の馬は、当然ながら軽視禁物となる。 また、連対馬20頭のうち半分以上の11頭が1勝クラスからの参戦。このうち、2012年のヒストリカル以外の10頭は前走で3着以内に入っていた。 前走着順に関してだが、これは1勝クラスに限ったことではなく、全体で見ても3着までに入っていた馬が18連対と好成績を残している。複勝圏内まで広げると30頭中26頭がそれに該当。また、1秒以上の差をつけられて負けた馬からは連対馬が出ておらず、3着馬が1頭いるだけ。基本的に前走で好走した馬を狙うのが正解だ。 前走人気も同様の傾向で、3番人気以内に支持されていた馬が【8-8-8-28】と、馬券に絡む率がかなり高くなっている。ただ、ここで注目したいのは前走9番人気の馬で【2-1-0-4】と好成績を残している。当然ながら馬券に絡んだ3頭はいずれも人気薄だった。もし今年も前走9番人気の馬が出走していれば積極的に狙っていきたいところだ。 先週行われたシルクロードSは社台系の生産馬が苦戦の傾向だったが、このきさらぎ賞は傾向が違う様子。特にノーザンファーム生産馬は【5-7-3-14】と連対馬の半数以上を占めている。 また、セレクトセール出身の馬も連対率36.8%となかなかの成績。特に2億円以上で取引された、いわゆる超高額馬は【3-1-1-1】。値段に見合った活躍をしているといえそうだ。 最後に出走馬の生まれた月を見ていこう。きさらぎは旧暦の2月に当たるが、最も活躍しているのはその2月生まれの馬。5勝を挙げており、勝ち馬の半分が2月生まれということになる。 誕生月ということではりきって走った結果なのかは不明だが、ともかく2月生まれの馬はマークしておきたい。逆に5月生まれからは1頭も連対馬が出ていない。