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新型コロナ医療従事者へ慰労金支給~日本の医療関連支出は米の5分の1

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ニッポン放送

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(5月25日放送)に第一生命経済研究所 首席エコノミストの永濱利廣が出演。厚労省による医療従事者への慰労功労金支給について解説した。

厚労省、医療従事者に最大20万円の慰労金支給へ

新型コロナウイルスの感染拡大で厚生労働省は、患者を受け入れた医師や看護師らに、1人あたり20万円の慰労金を支給する方向で調整を進めている。治療にあたる医療従事者や高齢の入所者の感染を防ぐ介護施設などの職員は、リスクと向き合いながら働いているため、与野党双方から手当の支給を求める意見が出ている。 飯田)患者を受け入れた医療機関には、引き続き体制を維持してもらうという狙いもあるそうなのですが、これも含めて、補正予算に乗せるというところです。医療機関の方々には何らかのことが必要だと、感情的には思いますよね。

第1次補正予算案での日本の医療関連の支出はアメリカの5分の1~追加して当然

永濱)そうですね。更にマクロ的な視点から見ても、既に出されている政府の1次補正予算案を見ても、医療関連の支出が非常に少ないのです。GDPで0.3%くらいなのですが、アメリカの同じ緊急経済対策の中身を見ると、GDPの1.5%、日本の5倍です。もともと少なかったので、やって当然かなと思います。これに加えて2次補正も入って来ると思うのですが、ワクチンや特効薬の開発などにもお金が積まれると思います。

8割が民営の日本では強制的にコロナ患者を受け入れさせることができない

永濱)さらにもう1つミクロ的な視点で考えると、これまで、日本の医療現場は逼迫(ひっぱく)していると言われていたではないですか。一方で、日本の病床数の少なさは世界一だと言われています。ドイツだと病院の8割は公営で、ある程度、国の指示によって、コロナ患者を受け入れることができている体制に対し、日本は8割が民営なので、コロナ患者を強制的に受け入れさせることができない。このシステムは変わらないものの、コロナ関連の医療に従事した人に恩恵が行くような仕組みは必要でしょう。

コロナを機に政策の転換が必要~医療財政の拡充へ

飯田)医療関係者の人に聞くと、コロナウイルス対応だと、人も専門の人を使わないといけないし、防護もしないといけない。ベッドが空いているから受け入れるというわけには行かないということです。その上、いままではベッドを減らせと厚労省も財務省も言って来たではないかと、憤っている方もいらっしゃいましたが、いままでの政策が、ポストコロナで転換するということは必要なのですか? 永濱)確実に必要だと思います。同じような構図がヨーロッパでも起きています。EUを見てもドイツやオランダ中心の、いわゆる北側が緊縮財政を強いたことにより、南側の国が財政的に絞められて、病床数も減らされたなかで、こういうコロナの問題が起き、正に南北対立が強まっているわけです。ただ日本は国が分かれているわけではないので、これをきっかけに緊縮一辺倒ではなく、ある程度は財政を拡充して行く方向に転換して欲しいと思います。

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