「立場が違う社員3人」と毎日会話しているか…「アイデアのセンスがいい」と褒められる人がやっている習慣
いいアイデアを出すコツはあるか。電通のマーケター、佐藤真木さんと阿佐見綾香さんは「センスの問題のように思われるが、そうではない。企画を考えるプロたちにコツを聞いた結果、ある1つの“型”があることが分かった」という――。 【図表】インサイトを見つける「5つの思考」 ※本稿は、佐藤真木・阿佐見綾香『センスのよい考えには、「型」がある』(サンマーク出版)の一部を再編集したものです。 ■「センスのいいひとが思いつくもの」という誤解 まず「インサイト(※)の見つけ方」について話をするとき、必ず多くの人から言われることがあります。それは「インサイトって、センスの良い人だけが、瞬間的に思いつくものなんじゃないの?」ということです。つまり、属人的なスキルであって、センスのない人がいくら考えても、優れたインサイトなんて見つけられないのではないか? という懸念です。 筆者註※インサイトは「人を動かす隠れた本音」 確かに、インサイトを見つけるのにある種のセンスや向き不向きがないと言えば嘘になりますし、センスの良い人はいるにはいます。ただ、センスの良い人と言っても、筆者の個人的な実感値としては、プロのマーケターでも数パーセントいるかどうかでしょう。 よく、プロ野球選手は、打率2割だと平凡以下の選手、打率3割を超えると名選手と言われます。プロのマーケターが優れたインサイトを発見できる確率もおおよそ、このレベルの確率です。その中でも、名選手であった長嶋茂雄監督は、「ボールがスッときたら、ガーンと打てばいい」というような非常に感覚的な言葉で指導をしていたと言われます。優れたインサイトを見つけられるかどうかは、そのようなセンスや感覚に非常に近いかもしれません。 ■「型」を使えばだれにでもできる ただ、バッティングにも、センスの有無にかかわらず、誰もがある程度打てるようになるための、基本的な型というものがあります。そして、インサイトの見つけ方においても、実は誰もが再現できる型があるのです。 本書では、インサイトを見つけるプロであり、業界内で実績を出すマーケターたちに詳細なインタビューを行なうことで、インサイトの見つけ方の「方法論」を作りあげました。このような「型」を使えば、センスの有無にかかわらず、誰もがインサイトを見つけられるようになります。それをこれから、みなさんにご紹介します。 さて、その「型」を作りあげるにあたり、マーケターなどのインサイト探索のプロたちに「インサイトをどのように見つけているか?」という質問をしたところ、次のような様々な回答をもらいました。