日本ハムドラ1伊藤大海 2・13紅白戦デビュー決まった
実戦デビューは「2・13」。春季キャンプに参加している日本ハムのドラフト1位ルーキー・伊藤大海投手(23)が、13日に行われる紅白戦で実戦初登板することが決まった。2日はキャンプ初のブルペン入り。捕手を座らせて52球を投げ込み、順調な調整ぶりをアピールした。
いよいよベールを脱ぐ時が決まった。伊藤は13日に名護で行われる紅白戦で実戦初登板に臨む。即戦力として期待のドラ1右腕は「実際にバッターに投げてみないと、ブルペンで気持ち良く投げても自己満足でしかない。その先を見据えた準備をしっかりしていきたい」と話し、照準を「2・13」に定めた。 プロ入り初となる実戦は先発で登板し、2イニング程度を投じる予定となっている。大学日本代表では守護神を務めた実績もあることから、その後は抑えとしての適性を見極めるマウンドも用意されているという。 実戦デビューに向けた調整は、順調に進んでいる。この日はキャンプ初のブルペンに入った。「もう自分の投球をするだけなので、しっかりとゾーンに入れたというか周りは気にしなかった」。栗山監督ら多くの首脳陣が見守る中でも、集中力は乱れなかった。 まずはいつものルーティン通り、カーブで肘の高さを確認してから6、7割程度の力で投げ込み始めた。直球に加え、スプリットやカットボールなど7種類の変化球を交え、全52球を投じた。「やるべきことは明確でしたし、自分のペースでしっかり投げられた」と満足げに振り返った。投球練習が終わると、すかさず携帯していた野球ノートに修正点や気付いたことをメモ。研究熱心な姿勢ものぞかせた。 高いポテンシャルに評価は上々だ。バッテリーを組んだ清水は「全球種いいですよ。精度が高い」とうなずいた。荒木投手コーチは「ボールに強さは間違いなくある。十分に1軍レベル」と絶賛した。 ようやく地に足も付いてきた。キャンプ初日は宮西らが放つオーラに圧倒され、終始緊張しっぱなしだった。だが、ブルペンで自分を表現できたことで落ち着きを取り戻した。「緊張感もいい意味で吹っ切れた。変に気も使わなくなりもしたし、ここからはガツガツいっていいのかなと思います」と力強く前を向いた。 開幕1軍への絶好のアピール機会となる実戦デビューに向け、道産子右腕はアクセル全開で突っ走る。 (中田和樹)