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【短期集中連載:Football is broken. We need to fix it.】PART 1:Football is broken――フットボールは壊れている

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フットボールは壊れている。修復しなくては――。「金がすべて」という流れが進んだ結果、世界トップレベルのフットボールからスポーツとしての醍醐味がますます失われていると、プレミアリーグ解説などでおなじみ、ベン・メイブリーは危機感を募らせる。コロナ禍により、その極端な経済状況が浮き彫りになった今こそ、改革に着手すべきなのだ。母国イングランドと欧州のクラブシーン、代表チーム、そして人々が、あるべき健全な姿を取り戻すための解決策を全5回のシリーズで提起する。 文 ベン・メイブリー 翻訳 田島 大  新型コロナウイルスのパンデミックは、過去に例を見ないほど私たちの生活を、とりわけ慣れ親しんだ21世紀の生活を脅かした。  今後、命や健康に関わる差し迫った危険が去ったとしても、経済への影響はミクロ、マクロ、そして世界的に何年も続くものと見られる。現にコロナ禍によって世界中で政治社会構造の不備が露呈され、目先の利益を求める日和見主義と柔軟性を欠く固定観念によって広がる分裂と不平等は限界寸前のところまできている。だからこそ、何が本当に必要なのかを精査し、根本的な改革に着手するなら今しかないのだ。  フットボール界も例外ではない。無観客でのリーグ再開、マスクを着用してソーシャルディスタンスを意識する控え選手、Zoomのようなサービスを介した監督のリモート会見といった“新しい日常”が始まった。だが本当に目を向けるべきは、欧州のリーグ戦が急ぎ足で再開に踏み切った理由と、その根深い問題にある。  スコットランド・プレミアリーグとイングランド3部以下のリーグが金銭面を理由にシーズン打ち切りを選んだのに対し、プレミアリーグやチャンピオンシップ(イングランド2部)、さらに欧州の主要トップリーグもまた、同じように金銭面が理由で打ち切りを許されなかった。無論、欧州フットボール界でお金が絶対的な権力を握るのは今に始まったことではないが、問題の慢性化により、私を含めた欧州にルーツを持つ多くの人が、コロナ禍以前から共通の“不都合”な結論を抱くようになっていたのだ。  フットボール、とりわけトップレベルと呼ばれるフットボールは、完全に壊れていると――。

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