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成田空港ターミナルビル12店閉店 行列の人気店も 入居継続へ賃料減免

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毎日新聞

 成田空港(千葉県成田市)の旅客ターミナルビルに入居する12店舗が新型コロナウイルスの影響による利用客の激減を受けて閉店した。空港内にある460店のうち264店が休業し、飲食・物販・免税約300店の8月1~22日の売り上げは前年同期比95%減となった。国際線の7月の旅客は同97%減と厳しい状況が続き、ほかにも閉店を検討している店舗がある。成田国際空港会社は店舗の入居継続のため、最低保証賃料の1年分の減免など総額66億円を支援する措置を取っている。【中村宰和】 【図解でおさらい】緊急性の高い症状  第1旅客ターミナルの人気店の台湾ティーカフェ「ゴンチャ」が8月31日、閉店した。2019年5月にオープンし、国内のほかの店舗と同様、ミルクティーにタピオカをトッピングしたドリンクが一番人気だった。話題の店舗とあって、国内外の旅行客のほか、客室乗務員や航空会社職員、空港周辺に住む高校生らが長い行列を作った。  感染拡大の影響で4月8日から休業を続け、そのまま閉店した。全国75店舗のうち唯一、空港内で営業する店舗だった。運営する「ゴンチャ ジャパン」は「多くのお客様にお越しいただき、心より感謝している。誠に残念ですが、世界的に感染が拡大する中、空港の利用客の減少が著しい」と閉店の理由を説明した。店舗跡は石こうボードで仮囲いされている。ある航空会社職員は「若手の同僚らの間でおいしいと評判で、旅客が出発前に楽しめる場所だった。とても寂しい」と惜しんだ。  空港には飲食、土産物、免税品、雑貨、衣料、食料、両替、保険カウンター、宅配、レンタカーなど店舗やサービス施設計460店が入居する。5月末以降、衣料や雑貨、食料品、ネイルサロンなどが閉店した。休業中の店舗の前には「感染拡大防止のため臨時休業します」などと張り紙を掲示し、シャッターを下ろして棚から商品を撤去した店舗もある。一部の業者は予定していた新規出店や改装オープンを見合わせている。  複数の店舗関係者は「お客様がゼロの日もある。次から次にお客様が来て忙しかったころがうそのよう。空港に愛着を感じているので、とても悲しい。日本が好きだからと来てくれた外国人と話せなくなって寂しい」「とにかく仕事がない。1日の勤務を8時間から4時間に減らし、みんなで仕事を分け合っている。給料は月10万円以上減った」「客の大半は空港従業員で、旅行者の利用はほとんどない」と窮状を明かす。  空港会社は出店にあたって、1カ月の売り上げ実績にかかわらず、定額の最低保証賃料を受け取る契約を結ぶ。空港会社は支援策として5月に最低保証賃料の一時的な減免の措置を打ち出し、8月27日に期間を21年3月まで延長すると発表した。ほかの減免も含め、支援総額は66億円に上る。田村明比古社長は同日の定例記者会見で「航空需要の回復には相当程度の時間を要し、テナントの厳しい状況が今後も継続すると考えられる。厳しい時期を耐え、需要回復期に店舗運営を確保して万全の準備で利用者を迎えられるように費用負担軽減策を実施する」と述べた。21年度以降の支援策も検討する。  空港内にある飲食・物販・免税約300店の19年度の売り上げは1279億円で、20年度の大幅な落ち込みは避けられない。

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