メジャー挑戦の佐々木朗希に異例の育成プラン 「リリーフ起用でタフな投手に」
■「眠っていた能力が引き出される可能性」 現役時代に先発と救援で活躍した球界OBは、救援で育てるメリットをこう語る。 「短いイニングでリミットを外して全力で投げるので、体が強くなります。先発に戻ったら心身で楽に感じました。酷使を懸念する声がありますが、昔と違って4連投、5連投する時代ではないですし、中継ぎですぐに壊れるようだったら先発でも長続きしません。個人的には佐々木のリリーフ起用は面白いと思います。彼の投球スタイルを考えると適性は先発ですが、プロ入りして5年経っても故障が多く、コンディション作りに苦労しています。球数を考えて力をセーブしている側面があると思いますが、以前に比べて球速が落ちていることが気になります。リリーフに回って短いイニングを全力で投げることで、眠っていた能力が引き出される可能性がある。先発に戻った時に必ず役に立つでしょう」 メジャーに先発のコマ不足に悩む球団は多い。将来を見据えて先発起用で力をつける育成法が一般的だが、救援登板で力をつけていく方法もあるだろう。佐々木はどの球団の、どのような起用方針に魅力を感じ、プレーすることを決断するか。大争奪戦の行方が注目される。 (今川秀悟)
今川秀悟