2-0で京都が制して今季初勝利
スーパープリンスリーグ2020関西、第5節が9月22日にサンガタウン城陽で行われた。開幕から2連敗中の京都サンガF.C.U-18が、2勝1分と好調の興國を迎えた一戦は、2-0で京都が制して今季初勝利をあげた。 【フォトギャラリー】京都サンガF.C. U-18 vs 興國 前半から激しい攻防が繰り広げられる中、興國は切り替えの早さや球際の強さをベースに繰り出されるプレッシングで相手に制限をかけ、ポゼッションにより攻撃を組み立てたい京都はそれをかわしながらボールを運ぼうと試合を進める。京都はキャプテンのMF中野桂太(3年)がいる右サイドからチャンスを作るが、シュートは前半は27分にFW中野紘太郎(2年)が枠を捉えなかったヘッドのみ。一方の興國も奪ってからの速攻や最終ラインのキャプテンDF中島越男(3年)・DF平井駿助(3年・横浜FM内定)からのビルドアップなどでゴールを目指すが、こちらも前半はMF福田凌(2年)が放ったシュート1本のみ。互いに集中した守備を攻撃が上回ることができずに、スコアレスで試合を折り返す。 後半も一進一退の戦いが続く中、後半22分に興國ベンチが動く。1週間で3試合をこなす日程を考慮してリザーブに回していたMF樺山諒乃介(3年・横浜FM内定)ら主力5選手を投入。これを機に守備の連動性が向上し、ボールを奪えば樺山が違いを見せるプレーを発揮して攻撃を繰り出していく。ゴールに迫る場面が増えて興國優勢で試合が進む中、しかし先制点を奪ったのは京都だった。後半34分、FW平賀大空(1年)が落としたボールを右サイドから攻めあがったDF川島功奨が左足で強烈なミドルシュートを放って、GK田川知樹(3年・横浜FM内定)が守るゴールを打ち破る。さらに後半42分、自陣からのカウンターでMF伊藤大和(1年)からの縦パスに反応して裏へ抜け出したMF中野瑠馬(3年)が追加点を奪い、2-0として試合を締めくくった。 興國にとって、手応えと悔しさが混雑する試合となった。過密日程の中で2年生を数多く先発させた試合で一定のパフォーマンスを見せ、3年生が交代出場した後半途中からは主導権を握って攻め続けたが、内野智章は「押し込むことで使えるスペースが無くなってしまい、逆に相手は攻めるスペースができた。2本のシュートで2失点。1失点目はクリアしきれず、2失点目はボールの奪われ方もあるが、その後に数的有利なのにやられる対応のまずさは慢心から来るもの。小手先で守備をしている」と厳しく指摘。攻め続ける中で、守備のリスク管理やカウンター対応を徹底できなかった。「このレベルのチームと戦わないと、何ができて何ができないのかが見えてこない。Jクラブを相手にやれたことは自信になるが、勝たないといけない」(内野監督)と内容を結果につなげることを掲げた。