「お気に入りのニットが...」あなたの家にもいるはず 衣類や乾物を食べる小さな虫「ヒメマルカツオブシムシ」専門家の予防策とは?
おうちの中で、こんなもの【画像(1)】を見たことはありませんか? 【画像(1)】は「ヒメマルカツオブシムシ」の抜け殻です。もし見たことがあったら、みなさんのおうちの中ですくすくと育った虫がいた証拠です。 【写真を見る】「お気に入りのニットが...」あなたの家にもいるはず 衣類や乾物を食べる小さな虫「ヒメマルカツオブシムシ」専門家の予防策とは? 寒くなってきて冬物を出したり、久しぶりに礼服を出したりしたときに、よく見たら小さな穴が開いている!衣替えの時によく虫食いに気づくことがある…。これも虫の仕業かもしれません。 ■その正体は「ヒメマルカツオブシムシ」 「いない家のほうが珍しい」というヒメマルカツオブシムシについて、害虫駆除の専門家、東洋産業の大野竜徳さんに教えてもらいます。 ーどんな性質の虫なのでしょうか。 (東洋産業 大野竜徳さん) 「なんだか長い名前ですが、まずはその名前から。ヒメは接頭語で『小さくて、やさしい感じのするもの、かわいらしいもの』の小さい、という意味で使います。マルはそのまま『丸っこい』。カツオブシもそのまま『鰹節』。…の虫」 「小さくて、まるっこい、鰹節が好きな虫、見た目と好きな食べものを紹介しているような名前です。こう聞くと、なんだかかわいい虫を想像するかもしれません」 (大野さん) 「成虫は春先から梅雨前くらいの時期にだけ出てきて、残りの季節は幼虫で過ごします。成虫は遠目に見るとテントウムシのような見た目で、大きさは2.5mmくらいです」 「春先、マーガレットやハルジオンのような白い菊の花の真ん中に頭を突っ込んで花粉を食べている姿をよく見かけますね」 ー筆者の同僚(RSK山陽放送報道部)は、小学1年生の頃、テントウムシと間違えてヒメマルカツオブシムシを捕獲し、マーガリンの空ケースで飼育していたそうです。幸いしばらくして間違いに気づいたようですが、そのまま繁殖したら大変なことになっていましたね。 ■成虫は「特に悪さをしない」 しかし、幼虫は「繊維害虫」! (東洋産業 大野竜徳さん) 「体は鱗片(りんぺん)という鱗に覆われていて、その模様がまだら模様です【画像(3)】。羽化して時間がたつと、鱗片が剥がれて黒っぽくなっていきます。成虫は特に悪さをすることなく、花粉や花の蜜を食べて生活しています」 「夏前に生まれた幼虫は夏、秋の間にたくさん餌を食べて成長し、冬を迎える今の寒い時期は4mmくらいのまるまるとした毛虫の姿で越冬して、暖かい春が来るのをじっと待っています」 (東洋産業 大野竜徳さん) 「ヒメマルカツオブシムシは水分を必要とせず、飢餓にとても強い虫で、栄養が足りなければもう一年幼虫で生き残ろうとします。十分な栄養を取った幼虫は春になり暖かくなると身を守るためか、ぱかっと背中が割れた幼虫の皮かぶったまま蛹になり、羽化して成虫になって飛び立ちます」 「そして、恋をして子供を残す(あちこちに少しずつ固めて20~100個くらい)と、一仕事終えて明るい外へ飛び出し、花粉を食べてしばらく英気を養った後、また少し産卵して、夏を迎える前に一生を終えます。…この一生を私たちのおうちの中で過ごしていることがあります」
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