メンタルの復調が何よりの好材料。渋野日向子は“今年最後の18ホール”で何を見せられるか?【リコーカップ】
国内女子ツアー今季3戦目の公式戦『JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ』3日目、2位タイでスタートした渋野日向子は、2バーディ、4ボギーの74とスコアを落とし、通算5アンダー6位タイに順位を下げた。 風とバンカーに翻弄された18ホールだった。初日、2日目は71・4%とまずまず安定していた渋野のフェアウェイキープ率だったが、この日は35・7%と一気に数字を落とした。「なかなか風とお友達になれないというか、風に流されてラフに行くことが多く、フェアウェイをキープできませんでした」と反省するように、この日からいきなり強く吹き始めた風への対応がうまくできなかった。ただ、まともに左へ引っかけた4番パー4以外は、フェアウェイからほんの少し離れたところに落ちることが多く、数字ほどドライバーショットの調子が悪かったわけではない。 それでも、今大会のグリーンは硬く仕上げているだけに、ラフからだとスピンをかけにくい分、直接グリーンにボールを落とすと止まらずに奥のラフまで転がってしまう。それを計算して手前にボールを落としにいくと、今度は花道でボールが止まってしまうのだ。ある意味コースセッティングの罠にハマったとも言えるが、条件的には皆同じなので仕方がない部分ではある。 さらに、この日は8番パー3、9番パー5、11番パー5の3ホールでバンカーにつかまり、ことごとくショートしていた。その結果、8番ではパーパット、9番と11番では長いバーディパットを残し、それをすべて外してしまった。バンカーには苦手意識がないはずだが、今回は砂面が硬いことが影響して思うような距離を出せなかったようだ。過ぎたことは仕方がないが、9、11番は距離的にほぼ2オンできるパー5で、本来ならスコアを伸ばしたかったホールだけに悔やまれる。 プラス材料としては、パッティングの好調さをキープしていることだろう。ラインを読み切れずに外したホールはいくつかあるが、しっかりとカップをオーバーさせているので、自信を持ってストロークしていることがうかがえる。ロングパットの距離感も悪くないからこそ、14番パー4で15ヤードのアプローチをチップインさせたのではないか。