ピークはここから、現役は35歳まで…かな? 【石坂友宏のボクらの時代】
2020年、女子ツアーで目覚ましい活躍を見せた古江彩佳、西村優奈らルーキーたち。男子ツアーでも新たな風が吹き始めている。昨年プロ転向した金谷拓実をはじめ、現役大学生がプロツアーで次々と頭角を現した。中でも注目を集めた金谷、石坂友宏、中島啓太の3人をピックアップ。男子ツアーの期待のホープ3人のインタビューをお届けする。 ウェッジは2本派 石坂友宏のクラブセッティング【写真】 ―プロデビュー戦3戦目、昨年のダンロップフェニックスでの2位はどうだった? 「初日からやってやるぞ、と思っていました。出させてもらうからには勝つぞという思いで臨みましたが、毎試合の目標が15アンダー。まずはそこまで届かなかったのが悔しかったですね」 ―金谷拓実とのプレーオフが決まったときの心境は? 「金谷さんとは、高校時代に回らせてもらって以来でした。金谷さんは、技術面もそうですけど精神的な部分がものすごく強い。金谷さんもそうだと思いますが、1ホール目で決めてやるという気持ちで挑みました」 ―同世代には、大学生のアマチュア選手が多数活躍しています。石坂選手はいち早くプロ転向しましたが、プロを目指そうと思ったのはいつ頃でしょうか。 「もともと野球もやっていましたが、ゴルフを始めて夢中になりました。中学3年ではじめて日本ジュニアに行って、3日間プレーできずに2日目でカットされたのが悔しくて。プロを目指そうと思ったのは、高1くらいだったと思います。 もともと勉強が苦手で、ゴルフに集中できる環境をと思って、通信制の日本ウェルネス高校に入りました。高校2年で全国高校ゴルフ選手権に出させてもらって、団体戦で2位。当時は小斉平優和さんなどがいて、そのときに強くなりたいと思いました」 ―大学2年でのプロ転向は、もともと決めていた? 「本当は大学1年生でプロになりたかったんですけど、金銭面もあってQTの受験は諦めて、2年目で受けました。ファーストQTは結構緊張しましたし、セカンドステージからどうなるんだろうと不安もありましたが、うまいことファイナルまで行って、25位で終われて。思ったよりも上で終われた手応えはありました」 ―まだまだ先の話ですが、現役はいつまで続けたいと思っていますか? 「うーん…35歳! 早いですかね(笑)。あと14年ですけど、40歳がまったく想像がつかなくて。40代でゴルフをやっていて、勝てる、勝てないという自信よりも、体がどうなっているんだろう、と。 片山晋呉さんは神様的な存在だと思いますし、ジャンボさんも本当にすごいんだなと、ここ数年で思ったりしています」 ―なにか、健康を心配するできごとがあったんでしょうか(笑)? 「いや、どうですかね(笑)。甘い物がむちゃくちゃ好きなので、それで気にしたりはしています。ただ、やっぱりピークは20代前半かなと思うので、それで35歳と考えたりはしますね」 ―ではひとまず、35歳までで何勝を目標にしていますか? 「10勝です! 日本ツアーで10勝、海外の試合ももちろん視野に入れていますけど。自分の中で、1年間で最低でも1、2勝が目標です。そうやって言えるのも、去年のフェニックスがあったから。勝てる自信もあったので2位で悔しいですけど、年間2勝と言える自信は、フェニックスがなければなかったかもしれないですね」 ■石坂友宏(いしざか・ともひろ) 1999年9月21日生まれ、神奈川県横須賀市出身。小さいころは野球をしており、ゴルフを始めたのは10歳。父に連れられて行った地元の練習場で出会った恩師にゴルフを教わり、中学時代に「関東ジュニア」や「関東中学選手権春季大会」などで優勝を収める。高校は通信制の日本ウェルネス高校に進学し、そのまま日本ウェルネススポーツ大学に進学。大学2年の2019年にQTに初挑戦し、ファイナルまで勝ち進んでプロ転向。20年はプロ転向3試合目の「ダンロップフェニックス」で金谷拓実とのプレーオフを演じ、惜しくも2位で終えた。 <ゴルフ情報ALBA.Net>