実は「焼き鳥」も立派な薬膳料理 ポイントは部位と選ぶメニュー おすすめ5品に自慢したくなる雑学も
◆砂肝
独特のコリコリとした食感がクセになる砂肝。焼き鳥屋に行くと、必ず食べるという方も多いのでは。砂肝は、鶏の「砂嚢(さのう)」と呼ばれる部位のことを指します。鶏は、歯がないためエサを噛み砕くことができません。そのため、砂肝でエサを細かくし、消化吸収をしています。 砂肝は食材の中でも薬効があると考えられる生薬のひとつで、「鶏内金(けいないきん)」と呼ばれています。胃腸の働きを高める食材として、薬膳料理では重宝されています。 また、薬膳では、体に不調をきたしたら同じ働きをする他の動物の部位を食べるという考え方があります。胃腸の不調や消化不良、胃もたれ、胃の不快感などに活用される食材です。 焼き鳥メニューでは、シンプルな塩焼きがメジャーですが、煮付けや炒め物、スープなどに調理する薬膳メニューも多いです。胃腸の不調が気になる方は、様々な料理法で普段から砂肝を食べてみるのはいかがでしょうか。
◆鶏もも肉
焼き鳥の定番メニューの鶏もも肉の串にも、もちろん薬膳的効能があります。鶏もも肉は、お腹を温め、疲労回復の効果があるとされています。エネルギー不足を感じる方は鶏肉を活用してみましょう。 エネルギー不足の症状は ・疲れやすい ・下痢しやすい ・すぐに風邪を引く ・冷えがある ・食後の眠気がある などが該当します。 お腹の冷えや、疲れが気になる方は、焼き鳥に限らず普段の食事でも鶏肉を使ってみるといいでしょう。もも肉、胸肉、ささみ肉、ひき肉は、同じ効果が期待できるので、お好みの部位を使ってもいいですね。
◆梅肉ささみ
ここからは、鶏肉と合わせることで特別な効果を発揮する食材についてご紹介します。ささみ肉は鶏肉の効能と変わりはありませんが、一緒に梅肉を活用することで、暑い夏に嬉しい効果が期待できます。 梅は、暑気あたりや殺菌効果があるので、夏場の食中毒予防にも効果的。また、体に潤いを与え、汗のかき過ぎによる渇きを癒してくれる効果があります。梅肉をたっぷりのせたささみ串は、夏バテが気になるシーズンにおすすめの焼き鳥メニューですね。 また梅肉と組み合わせることの多い「紫蘇」には、暑さで鬱々となってしまう気持ちの改善にも役立ちますよ。