ヴィアベンテン滋賀、関西サッカーリーグ昇格へ向け決勝大会出場
守山市を中心に活動する「ヴィアベンテン滋賀」が滋賀県社会人サッカー1部リーグで優勝し、12月1日に始まる関西府県サッカーリーグ決勝大会に出場する。(びわ湖大津経済新聞) 【写真】サポーターが駆け付け、社会人1部リーグ優勝を共に喜んだ(写真提供=ヴィアベンテン滋賀) 関西府県サッカーリーグ決勝大会は、関西2府4県の府県リーグの代表チームによる大会。各府県の1部リーグ上位2チームずつ計12チームが出場し、優勝チームは関西サッカーリーグデビジョン2に自動昇格する。準優勝チームは入れ替え戦に出場する。 ヴィアベンテン滋賀は12月1日に野洲川歴史河川公園サッカー場(ビッグレイク、守山市服部町)で和歌山県代表の紀北蹴球団と対戦。12月8日はビッグレイクで京都府代表の三菱自工京都と、12月15日は加古川陸上競技場(兵庫県)で大阪府代表Route11と対戦する。2位以上となると、決勝トーナメントに出場できる。 ヴィアベンテン滋賀は、セレッソ大阪、清水エスパルス、柏レイソルなどJリーグで活躍し、2021年1月に現役を引退した村田和哉さんが立ち上げたチーム。「滋賀県にJリーグを」を目標に、2022年に滋賀県社会人サッカー3部リーグに参戦。全勝で2部に昇格した。2023年は9勝1分けで2部リーグ優勝し無敗で1部リーグに昇格した。 5月12日に行われた1部リーグ初戦、ヴィアベンテン滋賀はBSC HIRAに0-1で敗戦。リーグ戦で初めて敗れた。当時のことを濱本和希選手は「初戦で負けて、若い選手が多いチームなので、メンタルコントロールができなくてチームがばらばらになった。コミュニケーションを積極的に取って常に前向きな声かけをすることでいい方向に進んだ」と振り返る。チームはその後10連勝し、社会人1部リーグ優勝を決めた。 関西府県サッカーリーグ決勝大会に向けて濱本選手は「このチームは関西リーグに上がらないといけないチーム。昇格するために得点に絡み、自分の役目を果たしたい。苦しい時間にチームを引っ張れるようにリーダーシップを持って戦いたい」と意気込む。 近江高校で2024年に全国高校サッカー選手権準優勝を経験した里見華威選手は高校卒業後、サッカーから離れていたが、村田さんや先輩の勧めでヴィアベンテン滋賀に入団した。村田さんは「大学でサッカーをしている高校のチームメートより活躍しよう。大学サッカーでは味わえないことが体験できる」と話したという。里見選手は「高校とは違う大人のサッカーを経験している。社会人サッカーでは考えることが多くなった」と話す。関西府県サッカーリーグ決勝大会に向けては「今までにない試合展開になると思うので、アクシデントが起きた時にしっかり考えて対応できる選手になりたい。各府県の上位チームとの戦いは厳しくなると思うが、どこまでできるか楽しみ」と話す。 村田さんは「選手の恩師たちからは『もう一度サッカーをやってくれるのがうれしい』と言われている。ここは人生を変える場所だと思っている」と話す。地域貢献活動にも積極的に取り組み、県内各地の学校での講演会を行うほか、清掃活動、地域イベントなどに村田さんだけでなくチームのメンバーも参加している。村田さんは「サポーターはサッカーではなく、選手の挑戦を見に来ている。泥くさく戦い、地域イベントに参加する彼らの姿勢を見ている。3年連続優勝したことは素晴らしいが、サッカー以外の活躍も大事。スポーツで町づくりをしていきたい」と話す。 関西府県サッカーリーグ決勝大会については「滋賀でやってきたチームが関西でどんな活躍できるかを試すいい機会。結果は後から付いてくる。チャレンジする姿勢を見せ、乗り越えて人生の糧にしていく大会になれば」と話す。 試合開始時間は1日、8日とも14時から。
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