【身近な食材だけの簡単「薬膳」で不調を改善!③】夏冷え対策にはさっぱり「しそ風味の水餃子」
冷えに悩んでいる人は少なくないのでは? しかも冷えといえば冬のイメージだったが、最近は冷房によって夏も急増中! そんなときはどんなものを食べたらいいのだろう? 薬膳料理研究家の谷口ももよさんに提案してもらった。
しその爽やかな香りを利かせて食欲アップ!
猛暑でついつい冷たい飲み物やスイーツなどに走りがちだが、こんなときこそ、薬膳で体の中から体調を整えたいものだ。(薬膳については第1回<【身近な食材だけの簡単「薬膳」で不調を改善!①】疲れたときのとっておき「超簡単 参鶏湯(サムゲタン)」>参照) 「そんなときは、しその葉の清涼感のある香りと、キャベツのシャキシャキとした食感を利かせた水餃子がおすすめです。しそには体を温める効果があり、キャベツに含まれるキャベジンという成分は胃腸薬にもなっているほど、胃粘膜を修復する成分があります。 また、豚肉はタンパク質源であり、体液を補って、腎を健康に導きます。しょうがの辛味成分は体を温めて、新陳代謝を高め、胃腸の調子を整えてくれます。 たれに使った梅干しも、胃腸を温め、消化促進、食欲増進、疲労回復の効果が高く、夏場のお助け食材のひとつです」(谷口さん) しその葉としょうが、梅の風味がさっぱりとして食欲をそそり、水餃子にすることで、ツルツルの食感でいくつでも食べられる!
【薬膳ポイント】 ●しその葉 透き通るような香りが魅力の薬味野菜の代表株。薬膳的には体を温めながら、気の巡りをよくする効果がある。胃腸の不快感を取り、食欲アップにも! 最近は花粉症やアレルギー症状にもよいといわれている。刺身のつまにもよく使われるように、抗菌作用もあるので、夏場には多用したい食材のひとつ。
◆しそ風味の水餃子(材料2人分) しその葉約10枚、餃子の皮12枚を用意。ボウルに豚ひき肉100gを入れ、そこに塩少々、こしょう少々、しょうゆ小さじ2、すりおろしたしょうが少々、ごま油小さじ2を加えて混ぜ、しっかり練り上げる。キャベツ2、3枚をみじん切りにし、塩少々をふりかけて少しもみ、水気を絞り、練り上げた豚ひき肉と混ぜ合わせる。 餃子の皮に半分に切ったしその葉をのせ、餃子の種を入れて包み、 沸騰した湯でゆで、浮き上がってきたらザルにとって水気をきる。 皿に盛り、残りのしその葉をせん切りにしてのせる。たれはしょうゆと酢適量を1:1で合わせ、たたいた梅干し適量を加える。 「具のひとつとして、半分に切ったしその葉を使用しています。嚙むたびに爽やかな香りが口の中に広がります。梅だれのすっきり感とともに、夏場の疲れた胃腸に優しい一品です」