他人と目が合わせられない…視線恐怖症のプロボクサー「チャンピオンになって母親を支えたい」
他人の視線が怖くて相手の目を見られない「視線恐怖症(社交不安障害)」と呼ばれる精神疾患がある愛知県在住の小川椋也さん(23歳)。そんな小川さんが唯一、人の目を恐れずにいられる場所が、ボクシングのリングの上でした。「ひきこもり」など様々な苦難を乗り越え、プロテストに合格した現役のプロボクサーに密着しました。 「他人の目が怖い」視線恐怖症のプロボクサー 買い物にサングラスが必需品!?【元動画へ】
アルバイト先での人間関係が原因で視線恐怖症に…その後ひきこもりに
愛知県一宮市の小川椋也(23歳)さんは人と話す際、少し相手を見てはすぐに目をそらします。 他人の視線が怖くて、相手の目を見られない「視線恐怖症」と呼ばれる精神疾患があります。 「視線恐怖症」とは、他人との関係が怖くなる「社交不安障害」という精神疾患の症状の一つです。 (小川椋也さん) 「目とか自分の視線が、相手に不審がられるんじゃないかとか…自分の目がおかしいんじゃないかとか…」 5年前、アルバイトでの人間関係が元で視線恐怖症になり、その後、家から出られなくなって一時はひきこもりの状態になりました。 (小川椋也さん) 「もうとにかく、苦しかったですね。どうすればいいんだって。人生が一変しちゃったので、そうなった自分に耐えられない」 そんな小川さんが唯一、人の目を恐れずにいられる場所が、ボクシングジムのリングの上でした。
ひきこもりを乗り越えてプロボクサーに!リングの上だけは視線も気にならず
実は小川さんは、現役のプロボクサー。 元々、テレビでボクシングを見るのが好きで、引きこもりの間に自宅で試しに始めてみたのがきっかけでした。 グローブ越しに相手を見ると怖くないことに気付き、更に打ち込むように。2021年プロテストに合格。 その3か月後には、デビュー戦をKOで飾りました! 今は、2022年9月に大阪で行われるプロ第2戦に向け、練習の日々。お世話になっているジムの会長も小川さんを励まします。 (小川椋也さん) 「リングに上がると、(視線が)気にならなくなる。一対一でボクシングやる感じで、これは不思議なんですけど、なぜかリングだけは大丈夫」