「溶接甲子園」“史上初”女子高校生が日本一 後輩たち「憧れの先輩」 春から鉄道関係の仕事「人の命にも関わる…頑張りたいな」
大阪市内の高校に、意外なあることで「日本一」に輝いた女子高校生がいる。暮らしの安全を支える、その技術を取材した。 【写真】「溶接甲子園」で“史上初女子で日本一”
■“史上初”溶接甲子園で日本一の女子高生
真剣な表情で授業を受けているのは、東淀工業高校3年の高橋澪さん。 フツーの女子高校生のようにも見えるが、実はあることで、“史上初”となる日本一に輝いたスゴイ人だ。 それが…。 1000度を超えるとされる火花が飛び散る中行われる、「溶接」。 高橋さんは、ことし行われた「溶接甲子園」と呼ばれる、技術を競う全国大会で日本一になった。 女子生徒としては初めてだ。 東淀工業高校 高橋澪さん:(溶接は)楽しい方が多いです。出来栄えが良ければいいほど、やりがいは感じられるので。 (苦しい時は?) 東淀工業高校 高橋澪さん:夏の時ですね。やばいです。痩せます。
■ミリ単位の隙間を埋める技術 「先生よりもうまくなる」目標に練習
普段、身近に感じることは少ない「溶接」だが、暮らしの安全を守る、大事な技術だ。 東淀工業高校 高橋澪さん:あまり溶接できていなかったら、外れただけでパーンって壊れるから…。 ミリ単位の隙間を埋める技術。 毎日のように練習を続けてきたという高橋さんの実力について先生は…。 指導した先生:棒が溶けて(つなげて)いくんですけど、量が一定でないと穴が開いたりする。しっかり組み合わせてないと、加重がかかったときに破断していまう(割れてしまう)。高橋がやると、まっすぐ引くことができます。 東淀工業高校 高橋澪さん:最初は先生よりも、うまくなるって目標をたててやってたんですよ。 指導した先生:すぐ抜いたけどな。 東淀工業高校 高橋澪さん:うん。
■後輩の憧れ 溶接の技術を生かして就職「人の命にも関わることなので気を付けたい」
(Q.日本一の作品の自己採点は?) 東淀工業高校 高橋澪さん:80点ぐらいかなぁ。私の中では満点ではない。 自分に厳しい高橋さんだが、並べてみると一目瞭然。 一般的な作品が、不規則にボコボコとしているのに対し、高橋さんの作品はきれいに整っている。 後輩は「やっぱ偉大ですね」、「憧れるような先輩です。いつかなれたらいいと思います」と語る。 来年からは、溶接の技術が生かせる鉄道関係の仕事に就くという高橋さん。 東淀工業高校 高橋澪さん:人の命にも関わることなので、そこは気を付けて頑張りたいなと思います。 高校生離れした技術で、これから、暮らしの安全を支える。 (関西テレビ「newsランナー」2024年12月13日放送)