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「Gallery Weekend Beijing 2020」が開幕。コロナ時代のアートイベントを問う

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美術手帖

 5月22日、中国の全国人民代表大会と全国人民政治協商会議(国会に相当)が北京で開幕し、中国国内での新型コロナウイルス感染拡大の緩和を世界にアピール。それとともに、コロナ時代における最初の大規模なアートイベント「Gallery Weekend Beijing 2020」(以下、GWBJ)も幕を開いた。  今年で4回目の開催を迎えたこのイベントは、2004年にベルリンでスタートした「Gallery Weekend Berlin」から触発されたもの。地元のギャラリーや美術機関と連携し、作品展示やパブリック・アート・プログラム、トーク・イベントなどを行ってきた。  新型コロナウイルス感染拡大の影響で、同イベントの開催は3月から5月末に延期。参加ギャラリーの軒数も31から22に減少。また世界各国で実施されている旅行制限により、海外の鑑賞者もほとんど参加できない。  この状況に対してイベントのディレクター・王一妃(アンバー・ワン)は、「とても残念だ」としつつ、「イベントが延期になったあと、私たちのチームは緊急会議を行い、いかにして我々の声を世界に伝え、イベントの様子を現場に行けない鑑賞者にも知ってもらえるかについて議論しました。その結果、私たちはイベントの専用アプリを開発したのです」と語る。  本来、このアプリにはマップの機能しかなかった。しかし現在では、鑑賞者はアプリを通じて、オンライン・ビューイング・ルームやバーチャルツアー、アーティストインタビュー、トークイベントなど様々なプログラムを体験できる。  アンバーによると、昨年のGWBJには10万人以上の来場者が集まったというが、今年では旅行制限により、鑑賞者数は大幅減少となることが予測されている。「実際にイベントに参加できない鑑賞者に向けて、私たちは毎日ニュースを配信しており、GWBJの最新情報を国内外の鑑賞者に届けられるように頑張っています」。  今年のGWBJは、スイスの「Zurich Art Weekend」とイギリスのサーペンタイン・ギャラリーと連携し、ふたつのオンラインフォーラムを開催。中国の現代アーティスト・曹斐(ツァオ・フェイ)やサーペンタイン・ギャラリーのアーティスティック・ディレクター、ハンス・ウルリッヒ・オブリスト、北京・ユーレンス現代美術センターの館長、フィリップ・ティナリなどが対談を行った。  アンバーは、「これまでのリアルなフォーラムと比べて、オンラインフォーラムはさらに挑戦的でした。事前に対談の内容を録画してバイリンガルの字幕をつけて、イベントの期間中に公開できるように取り組んできました」と振り返る。  展示室内では、消毒用アルコールの設置やマスクの着用、訪問者数の制限などの予防措置も導入。アンバーは、「それぞれのギャラリーは非常に前向きな姿勢を示しています」と語る。「コロナ大流行後のアート界の団結力は強く、すべてのギャラリーが展覧会のオープニングをGWBJの開幕とあわせてくれました。GWBJは、初めてみんなの支柱になっているようです」。

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