ロピア北海道1号店オープン 「大容量・低価格」 子育て世代狙う
食品スーパー「ロピア」を運営するOIC(オイシー)グループ(川崎)が23日、札幌市北区で北海道初出店となる「ロピア屯田店」をオープンした。総合スーパーのイトーヨーカ堂と西友が撤退するなど小売業界の競争が激しい道内で、「大容量・低価格」を前面に打ち出し、消費者の支持を集めたい考えだ。一方、道内では出店攻勢を強めるだけでなく、加工会社などの生産拠点も設け、道内外の店舗で「北海道ブランド」の商品を増やす戦略も描いている。 屯田店がオープンしたのは、OICグループの商業施設「シーナシーナ屯田」1階。イトーヨーカドー屯田店(7月に閉店)だった建物を、イトーヨーカ堂から承継した。売り場には生鮮食品や総菜、日配品など約1万2千品が並び、開店前から行列ができるなど初日からにぎわった。 精肉売り場には、ロピアの代名詞とも言える1キロ超の大容量パックが並ぶ。低価格を実現するため、大量仕入れに加え、小分けにしないことでパック詰めなどの手間を減らしている。精算は現金のみで、手数料がかかるクレジットカードは使えない。ペットボトル飲料も常温で販売している。 ロピアの相川博史取締役営業本部長は「子育て世代をターゲットに、安く、おなかいっぱい食べてもらうための品ぞろえで、他社とは全く異なる」と話す。開店直後に訪れた札幌市東区の主婦吉本美香さん(42)も「他では見ない商品が多く、選ぶのが楽しい」と満足そうな表情を見せる。 ロピアは直近5年で首都圏を中心に店舗数を倍増させており、屯田店は105店目。グループの売上高は2024年2月期に4126億円で、5年で3倍以上伸びた。道内では29年2月期に25店まで店舗数を増やし、売上高計1千億円を目指す。札幌を中心に旭川、函館への出店もうかがう。