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【ウイルスと闘う世界のいま】「ニューノーマル」で定着する、自転車のある暮らし。

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フィガロジャポン

世界中に甚大な影響をもたらしている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)。連載「世界の最新情報」の執筆陣が、ふだんとまったく様相が異なる社会やそこで奮闘する市民を生活者目線でリポートする。第19回はニューヨークから。 特集「ウイルスと闘う世界のいま」

ニューヨークのアンドリュー・クオモ州知事は5月26日、前日の新型コロナウイルス感染症の死者数が、ニューヨーク州の感染拡大が急増し始めた3月下旬以降で最低水準の73人になったと発表した。州内では、10の地域のうち9つの地域が段階的に経済活動を再開。「フェーズ1」と呼ばれる第1段階では建設業、農業、林業、水産業、一部の小売業が再開する。残るはニューヨーク市だが、フェーズ1の再開は「6月上旬になるだろう」と、ビル・デブラシオ市長が発表。不安はまだ残るが、もう少しでロックダウンが緩和されると思うと、明るい気持ちに。 ありがたいことに仕事はあるので、決して時間を持て余している訳ではないのだが、ロックダウン中にできることはほぼすべてやった。Netflix、Amazon Prime、HuluにApple TV+と、テレビ番組は網羅。普段決して得意でない料理にも挑戦して、スムージーやピザ、バナナブレッドとパンデミック中に流行っているメニューも作り、ブレッドメーカーでパンも焼いた(そして失敗した)。

まったく運動していなかったので、10年ぶりくらいにセントラルパークの約10kmのループを走り、翌日激しく後悔。もっとソフトなエクササイズをしようと、シティバイクに加入して、自転車でウィリアムズバーグ・ブリッジの袂まで行き、橋を歩いて渡るという地味なルートを考案し、週に数回実践。これが意外と気分転換になり、なかなか楽しい。まさかウィリアムズバーグ・ブリッジが1日のハイライトになるとは思わなかったけど、地下鉄がエッセンシャルワーカー(生活の維持に必要不可欠な仕事に従事している人)のみの乗車が奨励されるいま、みんな同じことを考えているらしく、夕方になるとシティバイクの自転車を確保するのも至難の技。自転車屋には毎日列ができ、自転車不足は深刻で、いまネットで注文しても届くのに数カ月かかるという。

パンデミック中でもやっぱりニューヨーカーはカリカリしているらしく、ちょっと自転車でよろよろしたり、間違った方向に行こうものなら、他のサイクリストから即効で怒号が飛び交う。「そんなに怒んなくてもいいじゃん」と感じるいっぽうで、なぜか「活気がある」懐かしのニューヨークを実感するのも事実。地下鉄も恋しいけど、自転車も悪くない。坂道でもペダルが漕げるように、足腰を鍛えないと!

texte : AZUMI HASEGAWA, title photo : alamy/amanaimages

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