「崖っぷちに立ってもいい。でも、そこから一歩踏み外さないで」――俳優・安達祐実が波乱の人生を経てつかんだ幸せ
芸歴41年という長い道のりが、自分の助けになっているという。 「『きっとこの人なら大丈夫だろう』と思ってもらえるのは、芸歴も含めて、今までの積み重ねだと思っていて。助かったな、長くやってきてよかったなと、最近すごく思います。若い頃に戻してあげるよと言われても、全然戻りたくないですね。今が一番楽しい。今までの全てのことがないと、今の自分になれていないから」 充実感を得た今、これからの目標をこう語る。 「何をするにしても人と人がやっていることだから、寛容さも必要だし、強くないと優しくできない。人生を通して、強く優しくあることが目標ですね」 インタビューの最後に、20代後半、一番つらかった頃の自分へ語りかけてもらった。 「地獄のような日々だって思いながら、生きていると思います。でも今、29歳の私に言えることは、崖っぷちに立ってもいいと思う。でも、そこから一歩踏み外さないこと。それがすごく大切だと思っています。自分の人生だから、自分のために生きることを躊躇しなくていい。自分が幸せになろうとして生きることは、間違っていないと思います。いつか気が楽になって、すごくのびのびと自由に生きられる時がくるので、信じて生きていってください。そしたら大丈夫」
安達祐実(あだち・ゆみ) 1981年、東京都生まれ。83年、モデルデビュー。93年、映画『REX 恐竜物語』で主演し、日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。94年、ドラマ『家なき子』に主演。ドラマ『ガラスの仮面』『捨ててよ、安達さん。』『カムカムエヴリバディ』、映画『花宵道中』など、出演作多数。ファッションブランド「虜 Torico」、コスメブランド「Upt」をプロデュース。主演を務めるNHK土曜ドラマ『3000万』が10月5日から毎週土曜夜10時放映。 【記事】 取材・文:塚原沙耶 撮影:金川雄策 【動画】 チーフプロデューサー:金川雄策 プロデューサー:小林実歩 ディレクター・インタビュアー:塚原沙耶 撮影:森田雄司 編集:井手麻里子 --- Yahoo!ニュース ドキュメンタリー オリジナルシリーズ 正解がない時代をどう生き抜くか。自分らしく生きる人の歩みと選択を追い、新しい一歩を踏み出すきっかけになるドキュメンタリーを配信します。