「レコード大賞」が国民的行事でなくなった「2つの理由」と「復活の秘策」
今年のレコ大候補「5曲」
1972年でいう「歌唱賞」にならって、レコ大の候補を5曲・5組挙げていきます。まずは、こっちのけんと『はいよろこんで』。「大衆賞」、そして実質的な「新人賞」として。 次の候補は、宇多田ヒカル『何色でもない花』を「編曲賞」、素晴らしい映像を評価しての「MV賞」として。 進境著しい藤井風が「パフォーマンス賞」。8月の日産スタジアム公演もさることながら、個人的にはNHKで3月に放送された『tiny desk concerts JAPAN』でのパフォーマンスにしびれました。曲は、その中で5曲目に歌われた『満ちてゆく』。 ですが、下馬評(あるのか?)通り、私の採点では、この2曲が最高得点で並びました――Creepy Nuts『Bling-Bang-Bang-Born』と米津玄師『さよーならまたいつか!』。 今年を代表する2曲。日本語ラップの究極完成形として大ヒットし、国境を超えて評価されたCreepy Nutsと、今年大活躍、そしてNHK朝ドラ『虎に翼』の主題歌が、まさに国民的愛唱歌となった米津玄師。こりゃ甲乙つけがたい! というわけで、今年の「早すぎるレコ大」を最終決定する最後の1票は、ぜひ、読者のみなさんに投じていただきたいと思います。 以上、勝手な妄想でしたが、結果はともかく、この5組が、生演奏・生歌、そして生中継で競い合う音楽番組――見たくないですか? 私は猛烈に見たい。国民的行事とは、つまりはそういうことだと思うのです。 ーーー 連載を読む:若い人はもはや「サザン」を知らない?…夏フェスを「卒業」した桑田佳祐が開拓する「新境地」
スージー鈴木