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「明らかな差別」学生への緊急給付金、留学生には“成績基準“設定で批判殺到 文科省の見解は

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BuzzFeed Japan

新型コロナウイルスの影響で経済的打撃を受けた学生らに対し、文部科学省は最大で20万円を支給することを発表した。だが、BuzzFeed Newsが文部科学省に詳しい内容を確認すると、二つの問題点が浮かび上がった。【BuzzFeed Japan / 冨田すみれ子】 まず、この給付金は全国の学生全員が受けられるわけではなく、対象となる370万人のうち43万人程度に留まることだ。 また給付条件で、海外からの外国人留学生だけに対し「成績上位者」という枠が設けられていることだ。文部科学省の高等教育局学生留学生課に取材した。 外国人留学生の多くは、バイトのシフト減などで収入は激減、国際航空便の運航停止などで国に帰ることもできず困窮していいる。 そのような状況の中で、留学生だけは「成績上位3割のみを要件にする」という報道が20日夜にあり、Twitterなどで「不公正」「わざわざ日本を選んでくれた若者を排除するのか」といった批判が集まっている。

そもそも、給付金の趣旨や対象は

今回の給付金は、「学びの継続」のための「学生支援緊急給付金」とされ、5月19日に創設が発表された。 新型コロナの影響で世帯収入やアルバイト収入が減り、学費や生活費などに困窮する学生に対し、緊急的な措置として支給する。 萩生田光一文科相は19日の会見で総額約530億円を約43万人に支給する予定だと話した。 特に厳しい状況にある住民税非課税世帯の学生等には20万円、それ以外の学生には10万円を支給する。 対象は国公私立大学(大学院を含む)・短大・高専・専門学校(留学生・日本語教育機関を含む)の学生だ。 文科省学生留学生課の担当者によると、対象となる学生は全体で約370万人。そのうち、支給を予定しているのは、約43万人だ。この「43万人」という数字は、予算総額を個々への支給額で割り、計算したものだという。

「留学生は成績上位3割」とは?

給付金には、「家庭から自立してアルバイト等により学費を賄っていること」や、コロナの影響で「収入が大幅に減少していること」など、複数の要件が設けられている 例えば、自宅生で学費や生活費を親が出しているような場合は、対象にならないということだ。 そして、報道にあった「留学生のみ成績上位3割」という要件は、詳しくは以下のようなものになる。 支給対象者のうち、留学生には「経済的に困窮していることに加えて、以下の要件を満たすことが必要」として、別枠で4つの要件が示されている。 その1つが「学業成績が優秀な者であること。具体的には、前年度の成績評価係数が2.30以上であること」だ。 学生留学生課の担当者によると、成績評価係数で2.30以上という成績を保持できているのは、「だいたい上位3割程度」だという。 支給対象者の要件として「学業成績」が明記されているのは、留学生のみだ。 これについて文科省の担当者は「日本人学生の場合も、要件6番の中のどれかを満たしている必要がある」と説明する。要件6番とは、いま奨学金等を受けているか、受ける予定の学生に限るという内容だ。 奨学金を受けるには成績面の条件を満たす必要が必要なため、担当者は「ある一定の成績はあると認識しています」「留学生だけ成績で『足切り』するようなものではありません」と説明した。 また、個々の支給対象者を判断するのは文科省ではなく、各大学等の対象校で、各校ごとに人数の枠を設けることになる。「要件の目安に近い生徒を優先的に選んでもらうためのものです」という。 担当者は「日本人学生と比べ、外国人留学生は仕送りなどが難しい場合もあり、ビザの関係で就労が28時間以内のみなど制限もあります」と、留学生に厳しい状況があることも踏まえた上で、各校内での調整になるとした。 また、給付金の対象は学校教育法上のいわゆる「一条校」と、専修学校で高等課程をおく「専門学校」。それ以外の、朝鮮大学校などの「各種学校」は、今回の給付金の対象外になるという。

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