【番記者座談会】W杯最終予選「10月天王山」直前!! "史上最強"森保ジャパンのリアル評
■課題は「ポスト遠藤」「CB人材難」 ――10月シリーズに限らず、日本代表に課題があるとすればなんでしょうか? A バーレーン戦では遠藤の出来が良くなかった。得意のデュエルでも、遠藤らしからぬプレーが目立ちました。リバプールで試合に出られていない影響が大きいと思います。 B 森保さんは2年後のW杯まで見据えて、佐野海舟(マインツ)を遠藤のバックアップとして考えているようです。佐野は途中交代でも難なく試合に入れる選手ですし、1対1にも強く、ボール奪取能力も非常に高いですから。 ――佐野は鹿島からマインツへの移籍決定直後の7月に不同意性交容疑で逮捕され、日本サッカー界に衝撃が走りました。その後、不起訴処分となり、今季開幕前の8月にチームへ合流しています。 C マインツでは開幕戦から先発起用が続いていて、評価を上げていますね。 B 今、海外組は2段階招集といって、招集の可能性がある選手にまずその旨を伝える大枠のレターが出され、その後に人数を絞った招集レターが出されます。9月の代表戦でも、大枠のレターは佐野に出されていたようです。 ――攻撃陣の主力が固まる一方、故障者の多い守備陣では新たに中山雄太(町田ゼルビア)が右膝靱帯損傷で離脱。守備の要、冨安と伊藤の復帰はいつになりそうですか? A 伊藤はやっとランニングを始めた段階で、うまくいけば11月に呼べるかも......という状況です。 C 中足骨の骨折は再発や、逆の足を痛めるケースも多いのが気がかりです。 A だから無理に11月に復帰させず、慎重を期す可能性もあります。冨安はさすがに11月シリーズでは戻ってきてほしいですけど。それまでは町田、谷口、板倉の3バックが基本線となりそう。 B ただ、谷口はリーグ戦で続けて大量失点に絡んでいるのが......。若手ではパリ五輪組の20歳、高井幸大(川崎)が9月シリーズで入ってきたけど、まだ主力組を脅かす存在ではなく、CBは人材難。19歳の市原吏音(大宮)あたりが出てくれば面白いんですが。 A あとはアジア杯でもプレーした渡辺 剛(ヘント)かな。クラブではキャプテンマークを巻くなど信頼されています。SBなら毎熊晟矢(AZ)が欧州トップリーグ全体での週間ベストイレブンに選ばれるほど活躍しているけど、3バック主体だと出番がない。 ――ブンデスリーガデビューした20歳のチェイス・アンリ(シュツットガルト)は? A CBで出た試合の現地メディアの評価も高かったし、チャンピオンズリーグではSBも経験。ポテンシャルはあるし、伸びしろも感じます。このまま所属クラブで経験を積ませて、シーズン終了後に呼ぶ流れになるかも。 伊藤も前回の最終予選ではシュツットガルドでレギュラーなのに呼ばず、シーズン終了後に初招集したのと同じパターンかと。 ――攻撃面で若手の台頭はありそうでしょうか? A 中村敬斗(スタッド・ランス)がちょっと自信をなくしている気がします。 C 今の代表システムだと、三笘、前田大然(セルティック)に次ぐ3番手だから、出番がない。 A 細谷真大(柏)も中国戦、バーレーン戦でベンチ外でしたが、森保さん的にはまだ物足りないのかも。 B でも、前田遼一コーチは柏の試合をかなり視察しています。試合ごとにフィードバックしている可能性もあり、期待の大きさを感じます。