【フェブラリーS】昨年の上位馬不在で手薄なメンバー ハイペースの末脚勝負に強い馬とは?
前半4Fが46秒台の可能性が高い
フェブラリーステークスは、かなりのハイペースになることが多い。東京ダ1600mは芝スタートで序盤からスピードが出るため、前半3Fのペースが速くなること、逃げ、先行馬そろいで4F目(3コーナー)でもあまりペースが緩まないことが影響している。実際に過去10年で前半4Fが46秒台より速いペースが7回もあり、良馬場でそこまでペースが上がると先行馬が押し切るのは容易ではない。 【フェブラリーステークス 2021最終予想】本命はレッドルゼル?カフェファラオ?川崎ブレイブサンダースコラボ企画!(1/2) 2011年トランセンド、2019年インティが逃げ切り勝ちを決めているが、いずれも同型馬が手薄だった年で前半4Fが47秒9~48秒0だった。今年は砂を被りたくないエアアルマスが最内枠に入り、インティがそのひとつ外。芝スタートならエアアルマスが逃げる可能性が高く、他にも先行馬が多数出走しているので前半4F46秒台に突入する可能性が高い。
能力値1~5位は?
【能力値1位 レッドルゼル】 ダートで着外に敗れたのは2回のみ。安定して走れるのは高い能力を秘めていればこそだが、その2度の着外が1400mで勝ちに行く競馬をした端午SとプロキオンSということから、距離延長は不安要素。コパノキッキングのようなイメージを受ける。 プロキオンS以降は後半型の競馬に徹し、前走の根岸Sも中団内目から末脚を生かす競馬。直線では詰まる場面もあったが、空いたところをさばいて重賞初制覇を達成した。ラスト2Fで12秒0→11秒9と加速したあたりに活路を見い出したが、前走時よりもパサパサのダートでは、あくまでも相手候補の一頭までだろう。 【能力値1位 ワンダーリーデル】 2019年の武蔵野S勝利、昨年のフェブラリーSで4着と東京ダ1600mが得意。その一方で2019年のフェブラリーSや昨年の黒船賞では、いずれも勝ちに行く競馬で大敗しているように、あくまでためてこその馬。 前走の根岸Sは最後方から3角まで最短距離、直線序盤で横一線の大外に持ち出して、2着と持ち味を最大限に生かす競馬で激走、指数の最高値を記録した。今回はさすがに反動が出そうだが、最後方ポツンなら展開に恵まれる可能性はある。 【能力値3位 オーヴェルニュ】 デビュー3戦目でダート路線に転向し、距離を伸ばしてからレベルが上昇。ここに来てさらに強くなり、3連勝で東海Sを勝利した。中距離戦で前に行く競馬で成績が上昇しており、スタミナは豊富もやや瞬発力に欠ける。それだけに時計の速い東京マイル戦にやや不安を感じる。また前走で指数の最高値を記録しており、お釣りがなさそうな点も気になる。 【能力値3位 ソリストサンダー】 前々走の武蔵野Sは重賞初挑戦で、一気に相手が強化された中で2着と好走。スタート地点の芝で置かれて、中団外からの競馬となったものの、超ハイペースで流れたことでやや展開に恵まれ、一気に突き抜けるかと思わせる瞬発力を見せた。結果的に最後は差されたが、鞍上が内に刺さるのを修正したのもあって、伸びあぐねた面もある。 前走の門司Sは、極端なハイペースのやや離れた3番手から4角先頭。直線序盤では外から並ばれてたものの、ラスト1Fでさらに加速して突き抜けた。内枠だと包まれる危険性もあったが、外枠なら武蔵野Sのような競馬が可能。レース内容が良く、ここにきて急速に力を付けているので能力値上位馬の中で一番死角が少なく映る。ただ、どこまでオツリがあるか疑問。 【能力値5位 アルクトス】 昨秋のマイルCS南部杯をレコード決着で優勝。しかし、当時の指数はあまり高くなく、抜きん出た存在ではない。また同レースは超高速ダートでスピードが問われたために距離が持った面があり、本質的にマイルは少し距離が長いと見ている。59kgを背負った前走の根岸Sでも小差の4着に来ているが、更なる前進がないと厳しいだろう。