酔って帰宅し「朝まで電気をつけたまま」リビングで寝落ちした夫…「電気代」はいくら無駄になっていますか?
夜遅くに帰宅して、リビングで寝落ちしたことがある人もいらっしゃるかもしれません。酔って帰った場合は、電気をつけたまま朝まで眠ってしまうこともあるでしょう。 しかし、この行動は、電気代の無駄遣いにつながる可能性があるのです。今回は、リビングの電気をつけっぱなしで寝てしまった場合、朝までにどれくらいの電気代が無駄になるのかを調べました。 ▼エアコンを「10時間」つけっぱなしだと、電気代はいくらかかる? 電気代を抑える方法も紹介
電気をつけたまま寝落ちした場合の電気代
一般的な家庭で使用されている、リビングの照明における消費電力について調べてみましょう。最近の主流であるLED照明は、従来の白熱電球や蛍光灯に比べると省エネルギーな傾向にありますが、電気を使用していることには変わりありません。 LED照明の消費電力は、リビングの広さや明るさの好みにもよります。一般的な8畳タイプのシーリングライトは、30~40ワット前後のものが多いようです。 そこで今回は、30ワットのLED照明を使用したと仮定します。 電気代は、「消費電力(ワット)÷1000×使用時間(時間)×電気料金単価(円/キロワットアワー)」で求めます。 (電気料金単価は、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会の「電力料金目安単価」31円/キロワットアワーを使用) 夜の22時に帰宅して、朝6時まで8時間寝てしまったとすると、 0.03(キロワット)×8(時間)×31(円/キロワットアワー) = 7.44円 つまり、一晩電気をつけっぱなしにすると、約7円の電気代が無駄になる計算です。 また、白熱電球の消費電力は、通常60~100ワットです。同じ条件で60ワットの白熱電球を使用すると、無駄になった一晩の電気代は約15円になります。
長期的に見た影響
一晩で約7円という金額は、一見すると大きな金額とは思えないかもしれません。しかし習慣化すると、最終的には無視できない金額になる可能性があります。 仮に、週に2回このような状況が発生すると、LED照明の場合、1週間あたり約15円、1ヶ月(4週)あたり約60円、1年で約710円も無駄になる計算です。 一方、白熱電球の場合は、1週間あたり30円、1ヶ月あたり120円、1年で1440円の無駄が発生します。 もし、リビングに加えて、キッチンや寝室でも電気をつけっぱなしにした場合は、その分も電気代が増えるでしょう。 ■電気代以外の影響 電気をつけたまま寝ることで、睡眠の質や、電気の寿命にも影響を及ぼす可能性があります。 明るい環境で寝ると体内時計が乱れ、睡眠の質が低下する可能性も指摘されています。人間の体内では、暗闇でメラトニンというホルモンが分泌され、睡眠のリズムを整えます。明るい環境で寝るとメラトニンの分泌が抑制され、深い睡眠が得られにくくなるかもしれません。 また、LED電球は長持ちしやすい照明ですが、連続使用により寿命が縮まる可能性があります。LED電球の寿命は、本来約4万~5万時間とされていますが、長時間点灯し続けることで、早期交換が必要になるかもしれません。 ■つけっぱなしを防ぐには? 電気のつけっぱなしを防ぐには、タイマーやセンサー付き照明の利用がおすすめです。設定した時間が経過すると消灯する機能が付いているため、寝落ちしても自動的に電気が消えるでしょう。 また、人の動きを感知してオンオフできる、センサー付きの照明を使用すれば、一定時間動きがない場合は自動的に消灯します。