「人類総メディア時代」 やまぬSNSの誹謗中傷 10人に1人が被害経験 「加害者有利」の構図で対処しても無駄?
年々相談件数が増えているSNSでの誹謗中傷。 スポーツ選手や芸能人のほか、一般市民も誹謗中傷の被害に遭っています。
ある調査では、SNSで10人に1人が誹謗中傷を受けているという結果がでました。(15~59歳の3000人に調査 150人が回答 アシロ) 誹謗中傷を受けた際の対処法は次の通りとなりました。 ・書き込みをブロック等 ―67人 ・運営会社へ通報 ―57人 ・反撃投稿をする ―31人 ・運営会社に削除依頼 ―16人 ・法的な手続き ―9人 ・警察に相談 ―3人 ・対処しなかった ―23人 「対処しなかった」と回答した人のうち12人が、「対処しても無駄だと思った」と回答しています。
国際大学の山口真一准教授の話 現代は「人類総メディア時代」。誰もが直接書き込むことができて、過剰な情報発信力を持っている。 特にスポーツ選手は個人が攻撃されがちなので、チームや大会運営などがバックアップをきちんとすることが大事。 SNSでの誹謗中傷への対処方法としては、積極的にブロック・ミュート機能を活用すること。とにかく自身が見えなくすることが重要。周りの人や弁護士に相談することも選択肢に入れるようにしましょう。 SNS誹謗中傷がやまない背景には、誹謗中傷行為の気軽さに比べ、被害者の時間や金銭のコストがかかりすぎることがある。 誹謗中傷被害を受けた側が損をする構図に問題がありますが、当面は自分自身が「見ないようにする」などの対応を迫られることになります。一方で、政治や行政には、このような構図を解消する努力が求められます。