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巨人・戸郷翔征の打ちづらさは天下一品。 藤原、根尾らを子ども扱いしていた

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今から2年前の2018年2月。宮崎でのプロ野球キャンプ取材が終わり、ついでに近隣の高校野球も見ておきたいと思い、宮崎市内から北におよそ100キロに位置する延岡市まで足を延ばした。 大田泰示が巨人時代を振り返り、日本ハムとの絶対的な違いを明かす  なぜ、延岡に行ったかといえば、お目当ての選手がふたりいたからだ。  ひとりは延岡学園の小幡竜平(現・阪神)。前年の秋の大会で、内角の厳しいストレートをライトスタンドに特大のアーチをかけたという。身長184センチの大型遊撃手だが、動きも軽快で三遊間の深いところから一塁へストライクスローを投げられるという評判もあり、ぜひともこの目で見ておきたかった。  しかし、延岡学園のグラウンドはシーンと静まり返っていて、まったくひと気がない。空振りだった......確認もせずに訪れたのだから、仕方ない。  もうひとりのお目当ては、聖心ウルスラの戸郷翔征(現・巨人)だ。  気を取り戻して聖心ウルスラのグラウンドに向かったが、こちらも閑散としていた。だが、小高い丘の上にあるグラウンドに続く急勾配の坂道を見て、1年前に甲子園で見た戸郷の迫力あるピッチングを思い出した。この坂道で鍛えたら"本物"になれる。足腰も鍛えられるが、それ以上に"心"が鍛えられるだろうと......。

2017年夏、早稲田佐賀との1回戦。戸郷は立ち上がりからブンブン腕を振って、スリークォーターから激しく動く快速球とベース付近で急激に曲がるスライダーを武器に打者を圧倒。「打てるものなら打ってみろ!」と言わんばかりの表情も、2年生とは思えないたくましさがあった。  7回に4連打で2点を失ったが、完投して11奪三振。なにより、長打を1本も許さなかったのが、優れた球威の証拠となった。  甲子園でそんなピッチングを見ていたから、1年後に「宮崎選抜」の一員として侍ジャパン高校代表の「U18アジア選手権」壮行試合に2番手として登板し、5回1/3で9奪三振の快投にも驚かなかった。  高校日本代表には藤原恭大(大阪桐蔭→ロッテ)、根尾昂(大阪桐蔭→中日)、小園海斗(報徳学園→広島)といった甲子園のスターが名を連ねていたが、彼らをまるで"子ども扱い"していた。  腕の振りは荒々しく激しいのに、ボールはしっかりとコントロールされる。打者が嫌う"打ちづらい投手"の典型だ。しかも「打てるものなら打ってみろ!」と言わんばかりの表情に、迫力とたくましさを感じたものだ。  むしろ驚いたのは、その年のドラフトで"6巡目"まで残っていたことだ。知名度も球速もそれほどあるわけではないが、"打ちづらさ"なら、この年の高校球界ではトップクラスだろう。

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