将棋・藤井聡太竜王、「創意」の色紙を手に会見 竜王戦で感じた思い
鹿児島県指宿市の「指宿白水館」で11、12の両日に指された第37期竜王戦七番勝負(読売新聞社主催)の第6局は、藤井聡太竜王(22)=名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖と合わせ七冠=が挑戦者の佐々木勇気八段(30)に勝ち、シリーズ成績を4勝2敗として防衛を決め、竜王戦4連覇を達成した。 【写真】将棋の竜王戦4連覇を達成した翌朝、写真撮影に応じた藤井聡太竜王=2024年12月13日午前、鹿児島県指宿市、佐藤圭司撮影 翌13日の朝、藤井竜王は恒例の「一夜明け会見」で質疑応答に応じた。冒頭の3問をご紹介する。 ――一夜明けての心境は? 「今期の竜王戦を振り返ると、苦しい将棋も多くあったシリーズだったな、と。それだけに防衛という結果を出せたことをうれしく感じています。ただ、一方で、内容面で課題も、同時に多く残ったと感じているので、この竜王戦を通じて感じたことを、これから、しっかり生かして行けるように取り組んでいかないといけないかな、と思っています」 ――色紙に「創意」と揮毫(きごう)した思いは? 「今回のシリーズでは佐々木八段の序盤の作戦であったり、その後の指し手も含めて、様々な工夫をされたように感じていて。私自身も、そういったところは取り入れていければ、といった気持ちと。後は、持ち時間の長い対局というのは、一種の表現行為という側面もあるかなあと思うので、工夫のある一手であったり、自分自身でも納得の出来るような将棋を指せれば、という気持ちで書きました」 ――来年に向けての抱負は? 「対局全体を振り返ると、今回の竜王戦でも顕著だったんですけど、後手番で、特に苦戦をすることが多くて。その点に関して少し工夫が必要かなと感じました。また、(工夫といっても)変化するというだけではなくて、どのような局面になっても、うまく対応していけるような力がもっと必要かなと感じたので。そういったところを意識して、また1年しっかり取り組んでいけたらと思っています」(佐藤圭司)
朝日新聞社