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大韓医師協会、合意案破棄し集団休診を強行

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ハンギョレ新聞

「休診撤回」土壇場で覆した専攻医ら 急増する感染者にも、休診を強行  「地域医師制度」実施した場合、1年に300人増える 若手医師らにとっては直接的な競争相手  「既得権益を守りたいわけではないなら 自ら公共医療の代案を示すべき」

 「首都圏の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の安定化まで医学部定員の拡大と公共医科大学の新設の推進を中止し、安定化後に協議体であらゆる可能性を開いて大韓医師協会(医協)と協議する。協議期間中は、医学部の定員通知など、一方的な政策推進を強行しない」  25日午前3時ごろ、ようやくまとまった韓国政府と医協の間で行われた“暫定合意”は、22時間後の26日午前1時ごろ、水泡に帰した。「政策を撤回しない限り、休診の撤回はあり得ない」という専攻医(インターン・レジデント)たちの集団的な反発にぶつかったからだ。これを受け、医協は政府との最終合意書にサインをする代わりに、予告どおり26日から3日間の集団休診に入った。今月21日から無期限休診中の専攻医たちの集団行動は強硬さを増しており、各病院に団体で提出する退職願を集めている。首都圏の専攻医に対する政府の診療開始命令に対抗し、朝7時から12時間にわたり、外部との連絡を絶つ“ブラックアウト”も敢行した。 ■わずか1日で水泡に帰した暫定合意案  暫定合意の内容は、政府にとっても医協にとっても従来の主張から一歩後退したものだ。今年7月23日に発表された地域医師制度の導入など医学部の定員拡大の具体案通りなら、今月中に保健福祉部が教育部に各医学部の定員規模を通知しなければならなかった。しかし医師らの激しい反発を受け、パク・ヌンフ福祉部長官は19日、「首都圏のCOVID-19状況が安定した後、医療界と協議して推進する」として、歩み寄りの姿勢を見せた。そして25日の暫定合意には「安定化まで推進中止」というさらに強い“後退”をにおわせる表現を使った。「白紙化宣言をしない限り、対話には応じない」と言っていた医協も、23日にチョン・セギュン首相に対話を要請し、当日夕方から始まった福祉部とマラソン実務協議を経て、慎重に退路を開いた。  しかし、専攻医らは違っていた。25日夜7時、ソウル永登浦(ヨンドゥンポ)のソウル市医師会館で開かれた非常代議員総会では、多くの研修病院の専攻医代表らが暫定合意の内容に反発し、「集団休診の継続」という結論を引き出した。当初、同会議が開かれた背景について、医協関係者は「医協は執行部に交渉権がある程度委ねられているが、大韓専攻医協議会は事情が異なる。しかも医学部定員の拡大は専攻医にとってより重要で敏感な事案だ」と述べた。  26日午前0時前には「医協と政府が合意、集団休診解除」を発表し、“診療空白”の懸念を払拭できるものと期待していた政府は失望の色を隠せなかった。パク・ヌンフ長官は同日午前、「専攻医協議会の闘争決定により、(医協が)立場を覆した点は非常に遺憾だ」と述べた。リーダーシップを傷つけられたチェ・デジプ医協会長は同日、フェイスブックに「後輩の医師たちは所信を曲げず、最後まで闘ってほしい。刑務所には私が行く」という書き込みを残した。記者団にも「福祉部が医協と政府の間で合意文があったと発表したことに遺憾の意を表する」とし「医協は政府が提示した案を最終的に受け入れなかった」と述べた。 ■専攻医と開業医の間に温度差がある理由とは?  交渉過程をよく知るある政府関係者は「最初から今回の争いを主導してきたのは、医協よりは専攻医協議会だった」と説明した。実際、専攻医協議会は医協レベルの集団休診(第1次14日、第2次26~28日)より、常に数歩先に救急室や集中治療室など必須スタッフまで含む集団行動(第1次休診7日、第2次21日から無期限休診)を行っている。医大生たちの国家試験の拒否や同盟休学を準備するなど、強硬な姿勢を示している。韓国保健医療人国家試験院(国試院)は、来月1日に予告された医師の実技試験の受付人員のうち89%(25日午後6時基準)が取り消しおよび払い戻しの申請書を提出したと明らかにした。一方、全国3万2787カ所の医院級医療機関の26日正午基準の休診率は10.8%に止まった。  一方、すでに開業した40代以上の医師とは異なり、医大生や専攻医らがこのように激しく反発するのは、政府の「地域医師制度」で増える年間300人が彼らの“直接的な競争相手”になるためと見られる。地域医師制度は医療脆弱地で10年間必須・重症医療を担当する人材を奨学金で養成する制度だ。10年にはインターン・レジデントなど5年余りの研修期間も含まれる。2022年に初めて選抜することになるが、この時に入学する学生は現在の予科1年生のわずか2年後輩だ。首都圏地域のある大学の医学部本科3年生は「政府案によって義務的に地域で10年(インターン・レジデントなど研修期間を含む)だけ働けば、首都圏や勤務経験のある地域でいくらでも開業できる」とし「そのため、競争相手が増えると考えざるを得ない」と語った。  特に、絆が強く、上下関係がしっかりしている医学部の集団文化も反発の原因に挙げられる。ある総合病院の専攻医は「医学部に入学してからインターン、レジデントなど研修期間を経るまで長い期間を共にし、今後数年間付き合っていく間柄なので、医師社会は凝集力と互いに対する尊重感が非常に強い」とし、「各科(専攻)で1~2人の専攻医が退職願を出し始めたら、残りの人たちが違う決定を下すことは難しい」と話した。このような専攻医たちの闘いに、人道主義実践医師協議会のチョン・ジンハン政策局長は「専攻医が単なる“既得権益”を守りたいわけではないなら、制度の補完を要求したり自ら代案を出すべきだ」とし、「撤回だけを掲げ、休診を強行するのは適切ではない」と指摘した。 チェ・ハヤン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

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