塩野義製薬が保健所に社員派遣 コロナ感染拡大時、大阪と東京に
新型コロナウイルスの感染拡大時に保健所の業務を支援しようと、塩野義製薬(大阪市)は22日、大阪府と東京都の保健所に社員を派遣すると発表した。最大で府と都に計30人程度派遣することを想定している。 大阪府によると、感染が急拡大していた1月上旬、同社から社会貢献の一環として支援の申し出があり、協定を結んだ。府では保健所支援として異なる部署からの職員応援や民間委託で要員を確保してきたが、同社の社員も応援要員として受け入れる。人件費は同社が負担する。 社員が行う業務は、感染者の行動歴や病状をシステム上にデータ入力するなどの内容。まずは3月末まで、府の9保健所がグループ会社を含む社員18人を受け入れ、22日から順次、1~2週間の研修を実施。感染がさらに拡大すれば、両者が協議して派遣の規模を決め、府内の政令市や中核市への派遣も検討する。 吉村洋文知事は記者団に「ありがたい。社員は感染症や薬への高い知識がある。感染拡大中でも保健所業務を維持できる体制を一緒に構築したい」と述べた。【石川将来】