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BTSは節目を迎え注目の的に…韓国芸能人の専属契約は“最長7年”【大ブーム!韓流エンタメの光と影】

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日刊ゲンダイDIGITAL

【大ブーム!韓流エンタメの光と影】#4  K―POPを代表する男性グループ「BTS(防弾少年団)」が今年6月、7回目のデビュー記念日を迎えた。今年は特に現地メディアの注目度が高かったが、それには理由がある。K―POPグループの大部分はデビュー7年の節目を越えられず、解散または活動停止してしまうからだ。というのも韓国の公正取引委員会は、芸能人の専属契約を最長7年と制限している。つまり7年を越えて活動するには新しい契約が必要であり、寿命が尽きたと見なされたアイドルは脱落していくわけだ。  期間の制限が設けられたのは2009年。当時は2004年デビューの東方神起が13年もの専属契約を結んでいることが報じられ、拘束期間の長さなどが「奴隷契約」との批判を呼んでいた。 ■“奴隷契約”や暴行虐待が横行…  だが一方で、事務所側の言い分にも一理ある。K―POPは長い期間を費やして練習生を育成する仕組みであり、コストを回収する前に移籍されたらビジネスが成立しない。こうした主張と「奴隷契約」との批判がせめぎ合い、現行の7年に落ち着いている格好だ。 「奴隷契約」は、その後もたびたび騒がれてきた。最近、特に問題視されているのは、練習生の待遇だ。芸能事務所に所属する練習生は、高校生を中心とする10代が大半。彼らも多くが専属契約を交わしており、練習生のいる芸能事務所の41・4%が期間を5年以上と定めているとの資料もある。  契約期間中は、自分からやめるにも多額の違約金を支払わなくてはいけない。といって必ずデビューさせてもらえる保証もなく、何年も飼い殺しにされたまま新人としての旬を終える例も伝えられている。  これに対して公取委は2017年に大手を対象として不公平な契約の是正を行ったほか、2019年9月には練習生の契約期間を3年以内とする方針も示した。  そのほか練習生ないしアイドルに対する事務所の虐待行為も、しばしばメディアをにぎわせている。2016年に全員が未成年でデビューした男性グループ「The EastLight.」は、メンバーが所属事務所関係者から常習的に暴行されていた児童虐待問題で解散に至った。事務所会長ら関係者3人が児童福祉法違反容疑などで起訴され、今年3月に有罪判決が確定している。  また同じく男性グループ「TRCNG」でも同様の問題が指摘されており、4月に事務所関係者3人が書類送検された。  デビュー後の競争を勝ち抜いてブレークしても、7年目を迎えられるのはさらに限られたグループだけ。そんななかで円満に契約を延長して独走を続けるBTSが、理想的な成功モデルとして称賛を集めているわけだ。 =つづく ▽高月靖(たかつき・やすし) 1965年、神戸市生まれ。ノンフィクションライター。韓国事情や性事情など各種社会事象を扱う。主著に「在日異人伝」「キム・イル 大木金太郎伝説」「独島中毒」「ロリコン」「南極1号伝説」などがある。

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