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主要ITベンダーのコロナ対策 宣言解除後の方針を打ち出す 業務の全面的なデジタル化を定着させる

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BCN

 緊急事態宣言が全ての都道府県で5月25日、解除された。主要ITベンダーは新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐ観点から対人距離の確保など職場の安全衛生に努める方針を打ち出すとともに、これを機に業務の全面的なデジタル化を定着させる動きが出始めている。コロナ禍によって生活や消費におけるデジタル活用の度合いも一段と進んでおり、この変化に適応していく狙いもある。  富士通の時田隆仁社長は、5月25日付のグループ従業員向けメッセージで、「感染が抑止されたあとも、以前の形に戻ることはない」と、コロナ禍によってもたらされた新しい価値観や消費スタイルが常態化(ニューノーマル)すると指摘。緊急事態宣言の期間中、在宅勤務やビデオ会議など従来とは違う働き方を通じて得られたノウハウや課題を整理し、「本当に必要なもの、実は不要だったもの」を見極め、業務改革や全面デジタル化を一層推進していく。  出張や集合型のイベント、慣習的に行っていた会議についてはゼロベースで見直し、「オンライン前提で考えるよう」(時田社長)変えていく。具体的には、職場での対人距離を考慮し、当面は出社率を従来の25%程度に抑制し、海外出張、国内の遠距離の出張は控え、ウェブ会議を最大限利用するとしている。  日立製作所も、当面はできる限り在宅勤務を継続し、やむを得ない場合のみ職場単位で出社人数の上限を決め、いわゆる「三密」を回避する。日本IBMは宣言期間中と同様の対応を7月まで継続し、8月以降は週1~2回の出社、10月以降は週2~3回の出社と段階的に職場への復帰を進めていく。GMOインターネットグループは、国が提唱する「新しい生活様式」を実践するため、グループ全体の4割程度が恒常的に在宅で勤務する体制を整備していく。  こうした取り組みは、新型コロナ感染のぶり返しを警戒するだけでなく、コロナ禍によって消費者の行動が変容したことに企業が対応するための施策という側面もある。B2B企業であっても、顧客企業を通じて最終的には消費者、生活者と商品やサービスが接点を持つビジネスモデルは多く、率先してニューノーマルに適応していくことがビジネス的なメリットにつながる。野村総合研究所は「新型コロナウイルス対策緊急提言」の中で、大きく変容した消費者の行動様式は「元に戻らず、そのまま常態化する」(三宅洋一郎・ICTメディア・サービス産業コンサルティング部部長)とし、変化適応のスピードを上げていく必要性を説いている。(安藤章司)

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