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就活で苦戦する学生は「強み」を勘違いしている

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日経ビジネス

 今回は、いま就活の真っただ中で戦っている学生の皆さんにお送りしたいと思います。  この連載を大幅に加筆・修正を行い、FFS理論(開発者:小林 惠智博士、詳しくは関連記事「『Five Factors and Stress (FFS)』とは何か」参照)に基づく診断テストを加えた『宇宙兄弟とFFS理論が教えてくれる あなたの知らないあなたの強み』を出版したところ、本を読んだ方のツイートに、就活生の方々がとても多かったのです。この本を「自己分析」の手掛かりにしていただいているようです。 【宇宙兄弟】ムッタの慎重さは、ちゃんとJAXAの担当者に評価された。8巻#71 「公園におっさん2人」  本の中の「『決められない』のは立派な個性であり武器である」という項目を読んで、「自分が決められないことをネガティブに捉えていましたが、それでいいんだと安心できた」という感想や、「一度つまずいて、過度に慎重になっていたところ、一歩踏み出せないムッタ(マンガ『宇宙兄弟』の主人公)の話を読んで、自信になった」というコメントを見て、改めて考えました。こうした声は何を意味しているのでしょう。  就活は、多くの学生にとって、「自分自身の強み」を見つけ、それを他人にアピールする初めての機会です。その際に、自分の強みを「勘違い」して、あるいは自分の本来の強みに「気がつかず」に、“理想の自分”とのギャップに悩んだり、不得手な武器を使いこなせなかったりして、苦しんでいる人が多いのではないか。そこでこの本が、その悩みを解消する役に立ったのでは。そんな印象を受けました。 ●「理想の自分」を求めて、苦しんでいませんか?  「自分はこうありたい」という思いはとても大事なものです。  しかし、単なる憧れから「こうありたい」と思い込む前に、まず、自分の強みは何なのか、持っているカードはどんな強みがあるのか、ここを正しく捉えることも重要です。  「こうありたい」を優先して、自己認識を誤ってしまうと、自分の個性からくる本来の良さや魅力を採用側に伝えることができません。  せっかく戦える武器を持っているのに、その武器を活かしきれていない。  隣の人が持っている武器が輝いて見えて、自分は持っていないのに無理やりマネして戦おうとする。  そういう状態に陥っている人は意外に多いのではないでしょうか。  そもそも就活は、内定数や入った企業の知名度を競うことに意味はなく、自分の良さ、強みに合った会社を見つけることこそが「成功」です。なぜかといえば、そのほうが、入った後に絶対幸せだからです。他の人は知りませんが、私はそう考えています。  どちらにしても、まず正しい自己理解(自分の「強み」を理解する)が大事です。  今回はいつもと趣向を変えて、就活生の方々に向けて、正しい自己理解の仕方と、就活での自分の強みの活かし方(面接やエントリーシートでのアピールの仕方)をお伝えしたいと思います。 ●「エントリーシートに書くことがない……」  私は仕事の関係で、企業の採用担当者や応募する学生から生の声を聞く機会があるのですが、学生から、実際にこんな相談を受けました。  エントリーシート(ES)を書くとき、「サークルやゼミなどで、これと言える肩書がなくて、語れる(派手な)エピソードがありません。どう書けばいいか分かりません」という悩みです。  この学生は、とても誠実に学業やアルバイト、趣味に打ち込んでいます。授業に真面目に出席し、夏休みに短期の海外留学に行き、アルバイトは4年間同じところで、同じバイトたちをまとめる立場になりました。昔から続けている書道は三段。  地道に取り組んだ結果として、それぞれ際立ったレベルに至っています。ところが、「特に肩書があるわけではないですし」と、卑下するようなことを言います。  この学生が落ち込んでいたのは、友人のESを見せてもらったためでした。

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