「なつぞら」の下で道産子ハツラツ 21世紀枠初勝利の帯広農 交流試合
2020年甲子園高校野球交流試合は第5日の16日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で行われ、第2試合で今春のセンバツに21世紀枠で選出された帯広農(北海道)が健大高崎(群馬)を4―1で破った。交流試合で21世紀枠選出校が勝ったのは初めて。 【写真特集】帯広農vs健大高崎 夢舞台での特別な「夏」 プロ注目の投手と評価の高かった健大高崎の先発左腕・下に対し、昨秋の公式戦のチーム打率が4割を超える帯広農打線は序盤から得点を重ねた。ただし、貴重な先制打を放ったのは昨秋の公式戦で打席に立ったことのない9番打者だった。 二回1死一塁から菅、村中の連打で満塁とし、2死後、9番の谷口が右打席に入った。昨秋は公式戦でわずか1試合の出場のみだったが、晴れ舞台で成長の跡を見せた。 下が投じた外角低めの速球を十分に引きつけ、コンパクトなスイングで振り抜いた。打球は一、二塁間を抜け、2人が生還する先制適時打に。これで活気づいた帯広農は、第1ストライクから甘い球を逃さずに仕留める積極的な打撃で主導権を握った。 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で3~5月に2カ月ほど全体練習の自粛を余儀なくされた。暦の上では春かもしれないが、この時期の十勝は寒い。外での自主練習にも限界があるが、そこは農業高校だ。実家が農家である選手たちは、暖かいビニールハウスの中で体を動かし、練習不足を補ったという。 帯広農をモデルとした学校が登場し、好評を博したNHK連続テレビ小説「なつぞら」。そのタイトルを思わせる晴れ渡った空の下で、躍動した。【岸本悠】 ◇最終日もライブ中継 ニュースサイト「毎日新聞」(https://mainichi.jp/koshien/senbatsu/)と「Yahoo!JAPAN」が運営する「スポーツナビ」(https://baseball.yahoo.co.jp/senbatsu/)で展開する「センバツLIVE!」では、センバツ交流試合の全16試合をライブ中継します。センバツLIVE!は、パソコンやスマートフォンで、いつでもどこでも無料でお楽しみいただけます。勝負の裏側に迫った最新のニュースや写真特集など、試合の情報が盛りだくさんです。センバツ交流試合にどうぞご注目ください。