「好き!」という直感を信じて。横田真悠の軌跡とこれから
人が何かに惹かれるのに理由はない。そこには互いを結びつける強い“引力”が存在するだけーー。同世代の憧れとして時代を牽引、モデルから女優へと活動の幅を広げる横田真悠さん。その愛くるしい魅力を炸裂させた彼女が語るのは、直感に従うニュートラルな生き方。衝動の先に見た、人生の鮮やかな瞬間。その軌跡を振り返る。
直感に導かれて味わう、フレッシュな感覚
---心から好きになれるものには、人生を好転させるパワーが宿っていますよね。雑誌のカバーを飾り、近年は女優業にも挑戦。同世代から熱い注目を集めている横田さんですが、今夢中になっていることは何ですか? 最近、自分のなかで熱が高まってきているのは「音楽」ですね。もともとダンスは小3から中3までやっていたのですが、それとは関係ないところで、「好きだと思うから聴いてみたら?」と仕事で知り合ったスタッフの方に、ひとりのラッパーの名前を教えてもらったんです。それはBIMさんだったんですが、そこからヒップホップの沼にどっぷりとハマッてしまって(笑)。彼が所属している音楽レーベル、サミットの音源をチェックしたり、気になるライブに足を運ぶなかで、キッド・フレシノさんや韻シストさんの存在を知り、幅がさらに広がって……。ヒップホップといってもジャンルはさまざまですが、私が惹かれるのは、トラックやフローが心地よく耳に入ってくる曲。気持ちを落ち着かせてくれたり、聴いていてリラックスできる音楽は、生活に欠かせない一部になっています。 ---コロナ渦でライブやフェスが続々と中止に追い込まれ、生で音楽を体感する機会もぐっと減っていますよね。 今年フジロックに初めて行くつもりだったけど、それもなくなってしまって……。私がヒップホップにはまって、最初に観たライブはBIMさんの1stアルバムが出たばかりのワンマン。確か18か19歳くらいのときだったのですが、そのとき気持ちがすごく高揚したことを覚えていて。「音楽って私にとっての生きるパワーなんだ!」って再確認したんです。ライブってそのぐらい、人の心を揺さぶる強い力がある。音楽がこの世からなくなったら……と思うと、結構ヤバイかもしれない(笑)。移動中はもちろん、帰宅してお風呂に入っているときも、ずっと聴いていたいです。 ---ご自身のYouTubeでは、好きな楽曲を集めたオリジナルのプレイリストを公開されています。これだけ深い愛があると、近い未来に音楽活動でもされるのかな、と期待してしまうのですが。 そうですね。今のところ予定はないですが、以前tofubeatsさんが「素敵なメゾン」という曲で、モデルの玉城ティナちゃんとコラボをしていて。そんな感じで誰か曲を作ってくれないかな~とはひそかに思っています(笑)。そのときは横田真悠という名前は出さず、まったく違う名前で参加してみたい。先日STUTSさんの新作ミュージックビデオ「Seasons Pass」に出演させてもらったのですが、好きなアーティストの作品に関われたことがすごく嬉しくて。機会があればぜひ続けていきたいです。 ---「好き!」と感じるものに、法則ってあるのでしょうか? 横田さんの気持ちが揺さぶられる瞬間って? 幼いときから服はすごく好きで、保育園の遠足に行くときも「このセットアップじゃなきゃ嫌だ!」と親に主張していたみたいです。でも正直、法則というほどのものはなくて。強いて言うなら新しいもの好きで、直感でしか物は買わないかもしれないです。いろんなアイテムを取っ替え引っ替えしながら、フレッシュな感覚を取り入れていきたい。音楽もそうなんですが、次に何に惹かれるのか自分でもわからなくて。その予測不可能な感じも含め、人生を楽しんでいます。