悠仁さま 筑波大に学校推薦で合格 皇族の国立大進学は戦後初 「自然誌」研究へ
宮内庁は11日、秋篠宮家の長男で筑波大付属高3年の悠仁さま(18)が、筑波大(茨城県つくば市)の生命環境学群生物学類に学校推薦で合格し、来年4月から進学されると発表した。生き物に関心を持ち、昆虫の棲息環境など「自然誌」を学ぶことができる大学を目指していた。国立大学に進学する皇族は戦後初となる。 宮内庁によると、2023年6月に高校の行事で筑波大を見学し、昆虫に関する研究室があり、実験や実習が豊富で専門的に学ぶことができることから志望した。学校推薦型選抜(旧推薦入試)で11月28、29日に英語と生物の小論文、面接の試験に臨み、12月11日に合格通知があった。秋篠宮ご夫妻は安堵(あんど)している様子という。 悠仁さまは小学生の頃からトンボの研究を続けてきた。昨年、研究者と共同で学術論文「赤坂御用地のトンボ相―多様な環境と人の手による維持管理―」を発表した。今年8月、京都市で開催された国際昆虫学会議に私的に参加した。 悠仁さまは、お茶の水女子大付属幼稚園から13年4月、お茶の水女子大付属小に入学した。同付属中に内部進学し、「提携校進学制度」を利用して22年4月に筑波大付属高に入学した。皇族が学習院以外の小中高校に進んだのは戦後初めてだった。悠仁さまの進学を巡っては、一部で東大の学校推薦型選抜を目指していると報じられていた。 皇室ジャーナリストの近重幸哉氏は「東大を目指していたかの証拠はありませんが」とした上で、「高校までさまざまな制度で進学してきており、東大も、となると国民の疑問が大きくなる。筑波大であれば内部進学枠はないけれども筑波大付属高であること、ご本人の学びたい生物の研究ができることで納得感が出る」と筑波大を選んだ理由を挙げた。 大学生活は皇位継承順位2位という立場の悠仁さまの警備が最重要課題となる。筑波大は車や電車で都内から1時間半程度で、関係者は「宮内庁が検討中だが赤坂御用地から通われる可能性が高い」としている。 ≪一般入試より学力必要≫学校推薦型選抜は、小論文や面接などで評価されるが、その基準は一般入試よりも学力が必要とされるともいわれる。募集要項などによると「学習成績概評Aランク(評定平均5.0~4.3)、または筑波大の一般選抜に合格できる程度以上の学力を有する者」のほか、自主研究や科学オリンピックにおける実績など、複数が設定されており、いずれかを満たす必要がある。 ▽筑波大 敷地面積は258ヘクタールで東京ドーム約55個分。外周は約10キロに及ぶ。敷地内には学生寮が点在。スーパーマーケットがあり、敷地内で生活を完結することができる。敷地内の移動では自転車を使うことが多く、いたる所に駐輪場が設置されている。また移動時間を考慮して、授業間の休み時間は他校より長めの20分に設定されている。主な卒業生にサッカー日本代表の三笘薫や柔道男子81キロ級パリ五輪金メダルの永瀬貴規ら。